電子業界2団体、スコープ3排出量報告の指針公表 サプライチェーン開示の標準化を後押し

4月14日、電子業界のサプライチェーンにおける温室効果ガス(GHG)排出量の報告精度向上に向け、Responsible Business Alliance(RBA)とGlobal Electronics Associationは共同で新たな指針を公表した。対象はScope3排出量のうち「カテゴリー1(購入した製品・サービス)」で、業界内での報告の一貫性向上や作業負担の軽減、高品質なサステナビリティ開示の促進を狙う。
今回の指針は、電子業界の企業に対し、GHGプロトコルで定義されるバリューチェーン排出量の定量化に関する実務的な知見と推奨事項を示すもの。とりわけ、サプライチェーン由来の排出量データに対する規制当局や顧客からの要求が高まる中、信頼性の高いScope3データの把握と開示を支援する内容となっている。
背景には、第三者保証を伴うScope3排出量の公表を企業に求める法規制の拡大や、取引先企業が自社の排出量算定や脱炭素計画の策定において、サプライヤー提供データへの依存を強めている状況がある。こうした流れの中で、従来の二次データのみに基づく算定では、サプライヤーごとの排出削減努力を十分に反映できず、脱炭素化の重点領域も把握しにくいという課題が指摘されていた。
新指針は、半導体業界で最近示されたカテゴリー1向け指針を踏まえつつ、サプライヤー固有の一次データと二次データを組み合わせて活用する方向性を打ち出した。これにより、企業はより明確な排出実態を把握し、的を絞った脱炭素施策を進めやすくなるとしている。
また、この種の指針は、RBAの排出量管理ツール(Emissions Management Tool)などの報告ソリューションにおいて、データ要求の標準化や企業間での効率的なデータ共有を進める上でも重要性を増している。
RBAは、グローバルなサプライチェーンにおける責任ある企業行動の推進を目的とする非営利団体で、600社超の会員企業を擁する。一方、Global Electronics Associationは、電子業界の供給網強化や産業成長を支援する業界団体で、3,000超の会員と連携している。両団体は今回の指針を通じ、電子業界全体でのGHG報告ルールの整合を進める考えを示している。
原文:Responsible Business Alliance and Global Electronics Association Publish GHG Emissions Reporting Guidance
日本語参考訳:責任ある企業連合とグローバル電子機器協会が温室効果ガス排出量報告に関するガイダンスを発表
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