S&P、物理的気候リスクとエクスポージャーのスコアを発表

S&P が物理的気候リスクとエクスポージャーのスコアを発表

9月15日、S&PグローバルのESGとサステナビリティに特化したビジネスであるSustainable1は、企業や投資家が洪水、ハリケーン、干ばつなどの気候変動災害へのエクスポージャーを評価・測定できるようにするため、Physical Risk Exposure Scores と Financial Impact datasetを発表した。

物理的リスクエクスポージャースコアは、企業や資産の気候変動関連災害へのエクスポージャーを表す。財務的インパクトデータセットは、災害へのエクスポージャーの変化による将来の財務コストの予測を、エクスポージャーを受けた資産の価値に対するパーセンテージで反映したもので、2万社以上の企業と87万以上の資産を対象としている。

本データセットは、S&Pグローバルの炭素・環境データおよびリスク分析ビジネスであるTrucostと、最近買収した気候リスク分析ソリューション・ツールプロバイダーのThe Climate Serviceのデータ能力を結集したものだ。発売当初は、「猛暑」「極寒」「山火事」「水ストレス」「干ばつ」「沿岸洪水」「河川洪水」「熱帯低気圧」など8種類のハザードに対するエクスポージャーをカバーする予定だ。

新ソリューションの発表と同時に、 Sustainable1は、新しいデータセットを活用して実施した調査を提供した。その結果、S&P 1200企業の92%が、2050年代までに物理的な気候変動リスクに対して高いエクスポージャーを持つ資産を持ち、2090年代には、business-as-usualシナリオで98%にまで上昇することが明らかになった。さらに、同シナリオでは、公益事業、エネルギー、材料のセクターの70%以上の企業が、少なくとも1つの資産に、その資産価値の20%以上に相当する物理的リスクを抱えている。

【参照ページ】
(原文)S&P Global Sustainable1 Launches Physical Risk Exposure Scores and Financial Impact
(日本語訳)S&P グローバル・サステイナブル1、物理的リスク・エクスポージャー・スコアと財務的影響を発表

関連記事

“セミナーへのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2024-11-22

    SEC、インベスコを誤解を招くESG投資表示で告発、1,750万ドルの罰金

    11月8日、米国証券取引委員会(SEC)は、アトランタ拠点の登録投資顧問会社インベスコ・アドバイザ…
  2. ESGセミナー・イベント一覧(2024年11月以降)

    2024-11-18

    ESGセミナー・イベント一覧(2024年11月以降)

    サステナビリティを推進には新しい知見の収集が必須。しかし、必要なセミナー情報を見つけるのに時間がか…
  3. 2024-11-15

    【PR】12/3 記念イベントESG評価スコア改善『S&Pに聞く!2025年に向けたCSA徹底解剖』 (オンライン)

    いつもESG Journal Japanをご覧いただきましてありがとうございます。 ESG評…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る