7月21日、Amazonは、2040年までに事業全体でネット・ゼロエミッションを達成する戦略の一環として、EV企業Rivianが提供するEVの使用を開始したと発表した。
本EVは、ボルチモア、シカゴ、ダラス、カンザスシティ、ナッシュビル、フェニックス、サンディエゴ、シアトル、セントルイスなどの都市で木曜日に運行を開始した。AmazonとRivianは、年内に100都市以上でカスタムEVを稼働させる計画で、2030年までに米国内の保有台数が10万台に達すると見込んでいる。
Amazonの2040年ネット・ゼロ目標は、同社が気候変動に特化した団体Global Optimismとともに開始したイニシアチブ「Climate Pledge」に基づく同社のコミットメントの一部を成すもので、パリ協定の2050年目標よりも10年早く事業全体でネット・ゼロを達成するために署名するよう企業に呼びかけている。2019年にこの取り組みを創設して以来、300社以上が「誓約書」の署名者として参加している。
RivianEV10万台の受注は、当初2019年の気候公約の発足と同時に発表された。 Rivianは、ゼロカーボン経済への移行を促進する製品やサービスを開発する企業の支援を目的としたAmazonのベンチャー投資プログラム「Climate Pledge Fund」が行った最初の投資の1つであったとされている。
AmazonはRivianに13億ドル(約1,700億円)以上を投資している。Rivianの2021年11月のIPO後、200億ドル(約2.7兆円)以上あった保有株の価値は低下しているが、現在では50億ドル(約6,800億円)以上の価値を持つに至っている。
新型車両は、Amazonと共同で設計・デザインされた。センサー検知、高速道路、交通支援技術、ドライバーの視認性向上、ルート案内、ナビゲーション、ドライバーサポートへのアクセスなどの先進技術やサステナビリティ機能、さらにドライバーの体験やワークフローに焦点を当てた機能(ドライバーが車両に接近または離れるとドアの自動ロックとロック解除、電動バルクヘッドドアなど)を備えている。
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【参照ページ】
(原文)Amazon’s Custom Electric Delivery Vehicles from Rivian Start Rolling Out Across the U.S.
(日本語訳)Amazon、RivianのEV10万台による配送を開始