Sam’s Club、持続可能な調達、サプライチェーンに関する目標を発表

4月19日、ウォルマートの倉庫型クラブチェーンであるSam’s Clubは、プライベートブランドであるメンバーズマークの「目的志向のブランド」への進化を目指し、サステナビリティに焦点を当てた一連のコミットメントを発表した。本取り組みには、メンバーズマークの製品に使用する食品や原材料を持続可能な方法で調達し、循環型パッケージの使用を促進し、同ブランドのサプライチェーンの排出量を削減する目標が含まれている。

メンバーズマークブランドの取り組みのいくつかは、2025年の持続可能な調達に関する新たな目標を中心に展開している。本取り組みには、動物福祉、飼料、放牧、抗生物質の使用に関するガイドラインに従ってすべての動物性タンパク質を調達すること、抗生物質を使用せずに飼育した鶏肉製品のみを提供すること、Global Sustainable Seafood Initiative認定の農場および漁業から100%の水産物を調達すること、すべての卵製品をケージフリーにすること、すべてのコーヒー、紅茶、ココア製品をフェアトレード認証にすること、が含まれている。

さらに2025年の目標を、青果物、花卉、植物を100%総合的害虫管理認証を取得し、パーム油を100%責任を持って調達し、家庭用品とアパレル製品に100%持続可能な綿を使用し、アスパルテーム、ベンジルアルコールからホルムアルデヒド、高果糖コーンシロップまで、約40種類の成分や原材料からなるブランドの「Made Without」リスト上の成分をすべての製品から排除することとしている。

Sam’s Clubは、持続可能なパッケージングに関する目標も掲げており、メンバーズマークのパッケージを100%リサイクル可能、再利用可能または工業的に堆肥化可能なものにすること、2025年までにパッケージデザインにおけるバージンプラスチックを削減すること、などが含まれている。また、2025年までに製品に使用される木材の100%をリサイクル素材またはFSC(森林管理協議会)認証材とし、2028年までにすべての紙とパルプをリサイクル素材またはFSC認証材とすることを目指している。

同サプライチェーンにおいて、Sam’s Clubは、メンバーズマークのサプライヤーにウォルマートのプロジェクト・ギガトンへの参加を呼びかけるという。小売大手が2017年に開始したこの取り組みは、2030年までにウォルマートのグローバルサプライチェーンから10億トンの温室効果ガス排出をなくすことを目指すものだ。

【参照ページ】
(原文)Sam’s Club Reveals New Ambitions for Member’s Mark Brand
(日本語訳)サムズクラブ、メンバーズマークブランドの新たな野心を明らかに

関連記事

“導入事例へのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-16

    SSBJ公開草案の重要ポイント解説:今後の気候変動の情報開示はどう動くか

    2024年3月29日、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)が国内のサステナビリティ開示基準の草案…
  2. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  3. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…

ピックアップ記事

  1. アップルのサプライチェーンの95%、2030年までに100%再生可能エネルギー使用を約束

    2024-4-25

    アップルのサプライチェーンの95%、2030年までに100%再生可能エネルギー使用を約束

    4月17日、アップルは、バリューチェーンの脱炭素化という目標に向けて大きく前進していることを発表し…
  2. 2024-4-24

    ダウとP&G、プラスチック・リサイクル技術の共同開発契約を締結

    3月25日、 米国の化学世界大手であるダウと消費財業界大手のP&Gは、プラスチック・リサ…
  3. 2024-4-24

    住商グループとパートナー企業、太陽光発電パネルの再利用・リサイクル実証実験に着手

    3月28日、住友商事、三井住友ファイナンス&リース(SMFL)、SMFLみらいパートナーズ…

ページ上部へ戻る