2月1日、自動車メーカーのBMWグループは、鉄鋼メーカーのSalzgitterと2026年からBMWの全欧州工場向けた低炭素鋼の供給合意を発表した。
本契約はBMWにとって2件目の低炭素鋼の調達契約となる。BMWは10月、スウェーデンの新興企業H2 Green Steel(H2GS)と、2025年から化石燃料を使わずに生産された鋼材を調達する契約を結んだと発表している。
鉄鋼は世界でも有数のCO2排出源であり、この分野からの温室効果ガス排出量は、世界の化石燃料の使用による直接排出量の7~9%を占めている。世界の製造業がサプライチェーンの脱炭素化を目指す中、化石燃料を使用しないエネルギーで生産される鉄鋼の需要は大幅に増加すると予想されている。
今回の合意は、BMWが昨年発表した自動車のライフサイクルを通しての排出量削減、循環型経済の重視、2030年までにリサイクル・再利用可能な材料の使用を50%増加させるという新しい目標に基づく、気候変動対策への取り組みの拡大に続くものだ。
Salzgitterは、炭素エネルギーを燃料とする高炉プロセスに代わり、水素とグリーン電力を使用した鉄鋼生産ルートに徐々に切り替えていく意向を表明している。また同社は、鉄鋼生産におけるCO2排出量を95%削減することを目標としている。
【参照ページ】
(原文)BMW Group significantly increases use of low-carbon steel in series production at European plants
(日本語訳)BMWグループ、欧州工場での低炭素鋼使用を大幅に拡大