Aviva Investors、気候変動・生物多様性・人権に関する取締役の説明責任を追及
1月13日、Aviva InvestorsのCEOであるMark Verseyは、発表した投資先企業の取締役会への書簡で、グローバルな資産運用会社の2022年のスチュワードシップの優先事項の概要を示し、気候変動・生物多様性・人権などの主要なサステナビリティ分野における企業への期待事項を提示した。
30カ国の1,500社に送付されるこの書簡では、2040年までにネット・ゼロ企業を目指す親会社Avivaplcの方針を支持し、「サステナビリティのソリューション開発に従事している企業、最高水準のサステナビリティを維持している企業、移行と改善の旅を続けている企業」など、Aviva Investorsのサステナビリティ方針と一致する企業に投資することが説明されている。
Aviva Investorsの投資家は、サステナビリティ関連のスチュワードシップ活動に積極的に取り組んでおり、過去1年間に約1,300件の実質的なエンゲージメントを行い、6,600以上の株主総会で議決権を行使している。 Verseyは次年度に向けて、気候変動、生物多様性、人権、役員報酬といった当社の優先的スチュワードシップ領域において、投資先企業への幅広い期待を掲げている。
気候変動に関しては、SBTi(Science Based Targets initiative)の検証を受けること、すべての排出範囲におけるネット・ゼロ目標、ネット・ゼロ目標の幅広い企業戦略への統合、「公正な移行」の考慮が計画に含まれていることを含む気候移行計画の策定など、企業への期待事項が記載されている。また、外部監査人の年次監査計画の範囲に気候変動報告を加えること、IFRS気候関連開示基準(現在プロトタイプ)に照らして企業が自発的に報告することを早急に奨励することなど、情報開示に関する期待も提供された。
生物多様性への期待には、自然に対する事業の依存度を評価した生物多様性行動計画の策定、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)イニシアチブに沿った目標設定、目標に対する実績の公開報告などが含まれる。
Aviva Investorsが企業に期待する人権には、バリューチェーン全体における事業活動の人権リスクと影響の特定と評価、リスクの緩和と是正、人権問題、行動、目標に関する公的報告が含まれる。
またVerseyの書簡では、ESG目標に沿った役員報酬体系の重要性を強調し、役員報酬と業績目標がサステナビリティ目標を反映することへの期待も概説している。
【参照ページ】
(原文)Aviva Investors expands sustainable transition range with launch of Social Transition and Natural Capital Transition funds
(日本語訳)Aviva Investors、気候変動、生物多様性、人権に関する取締役の説明責任を追及