12月17日、中国を拠点とするテクノロジー大手Alibaba Groupは、2030年までに事業活動におけるカーボンニュートラルを達成する目標や、2035年までにエコシステム全体およびエコシステムを超えて1.5ギガトンの炭素排出をなくすことを目的としたイニシアティブの開始など、一連の気候変動に関する目標を発表した。
2030年のカーボンニュートラル目標には、自社が直接管理する範囲を含むスコープ1と2の排出量と、購入した電力やエネルギーによる排出量が含まれている。また、サプライチェーンから製品使用までのバリューチェーン全体からの排出を含むスコープ3については、2030年までに50%削減することを目標としており、クラウドコンピューティング子会社であるAlibaba Cloudのスコープ3のカーボンニュートラル化も目指している。
また、Alibabaは、企業の環境持続可能性行動と気候変動への対処・抑制という世界的目標との整合性に焦点を当てた主要組織の一つであるSBTi(Science Based Targets intiative)への参加を約束し、1.5℃の未来に沿った科学に基づく野心的な排出削減目標の設定を企業に約束するよう呼びかけるSBTiのBusiness Ambition for 1.5℃ campaignと脱炭素戦略の足並みを合わせたと表明している。
Alibabaの1.5「Gigatons for 1.5°C」イニシアティブは、スコープ1~3の排出源を超え、同社のプラットフォーム・エコシステムのより幅広い参加者が生み出すものを含む「スコープ3+」の排出を対象としている。
同社は、新たな気候変動目標の達成を監督するため、取締役会レベルのサステナビリティ委員会、戦略立案・目標設定・管理を担当するサステナビリティ運営委員会、調整と実行を担当する実務レベルの各ビジネスユニットの代表からなるESGクロスビジネス行動グループの3層構造のESGガバナンス枠組みを立ち上げることを発表した。
【参照ページ】
(原文)Alibaba Group Announces Carbon Neutrality Goal by 2030
(日本語訳) Alibaba Group 、2030年までにカーボンニュートラルを実現する目標を発表