台湾の労働基金、2030年から化石燃料企業への新規投資を制限

9月、台湾の労働部労働基金運用局は、「2024-2025永續報告書」で、2030年以降は積極的に移行を進めていない化石燃料企業への新規株式投資を制限する方針を示した。
労働基金運用局は、自らを台湾最大の退職基金管理機関と位置づけており、労働者の退職基金など複数の基金を運用している。
今回示された方針で、対象となる化石燃料企業は、直近年度の売上高の50%超を化石燃料関連事業から収益を得ている企業と定義されている。石油、石炭、天然ガスの探査・生産・輸送・精製・流通や、化石燃料による発電などが対象となる。
ただし、今回の方針においては、化石燃料企業を一律に投資対象から除外するものではない。同局は、企業とのエンゲージメントを通じて脱炭素化への移行を促す方針も示しており、投資先企業の移行状況を確認しながら、投資判断に反映していくことになるだろう。
<実務ポイント>
アジアにおいても、脱炭素化に向けて「積極的に移行しているか」が投資判断の基準となりつつあります。
投資家が企業の移行状況を投資判断に組み込む動きが広がれば、企業にとっては、
脱炭素目標だけでなく、その実現に向けた道筋を移行計画として具体的に示す重要性が一段と高まります。
統合実践ガイド
なお、国際環境NGOの環境正義基金会(EJF)は、この方針について、労働基金運用局が化石燃料投資に具体的な期限を設定した初めてのケースだとして公表した。EJFによると、公務員の退職年金を運用する公務人員退休撫卹基金管理局と中華郵政も、2030年から同様の方針を採用する意向を示しているとのこと。ただし、両機関については現時点でEJFへの回答に基づくもので、正式な報告書での公表は今後となる予定だ。
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