米政権、カリフォルニア州のZEV義務に提訴

3月12日、米国司法省(DOJ)および運輸省(DOT)は、カリフォルニア州が導入している車両CO2排出基準およびゼロエミッション車(ZEV)販売義務を巡り、連邦法に違反するとして同州を提訴した。
提訴の対象となっているのは、カリフォルニア州が進めてきた一連の車両規制。特に、2035年までに新車販売をゼロエミッション車に限定するいわゆるZEV販売義務が焦点になっている。カリフォルニア州は従来から、候変動対策の分野で独自の規制を導入してきた経緯があり、他州に先行する形で自動車分野の脱炭素化を推進してきた。これに対し連邦政府は、当該規制が燃費基準に実質的に影響を及ぼすものであり、エネルギー政策保全法(EPCA)に基づく連邦政府の専権事項に抵触すると主張している。
特に注目したいのは、自動車産業などを含むサプライチェーンへの影響である。カリフォルニア州の規制は単独の州にとどまらず、他州が追随する形で実質的に全米市場に影響を及ぼしてきた。ZEV義務が維持される場合、各企業による「電動化投資」が加速し、バッテリー、素材、エネルギーインフラといった関連産業全体にも波及する。一方で、規制が無効化される場合には、電動化の進展ペースや投資判断に不確実性が生じる可能性がある。
さらに本件は、企業の気候戦略および開示にも影響を与え得るだろう。近年、多くの企業がネットゼロ目標を掲げ、スコープ3排出の削減を進める中で、製品の電動化や低炭素化は重要な戦略要素となっている。政策の不確実性が高まることで、企業は規制依存ではなく、自主的な脱炭素戦略の構築を求められる局面に入る可能性がある。
カリフォルニア州はなぜ注目されるのか──気候開示の最前線
カリフォルニア州は、企業の気候情報開示においても先進的な取り組みを進めている地域です。スコープ1,2,3排出削減に関する開示義務化の検討など、グローバルでも注目される制度が整備されつつあります。
カリフォルニア州では、気候開示や企業のサステナビリティ対応が求められる可能性がありますので。カリフォルニア州の気候開示制度の全体像や実務への影響については、以下のコラムで詳しく解説していますので、ぜひご参照ください。
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