
3月13日、環境省は第8回ESG金融ハイレベル・パネルの開催に際し、金融を通じたグリーンな経済システムの構築を目指し、ESG金融を含むサステナブルファイナンスの促進を図るため、「グリーンな経済システムの構築に向けた金融行動に関する宣言」を発表した。
ESG金融ハイレベル・パネルは、2018年7月のESG金融懇談会提言に基づき設置され、金融・投資分野の関係業界トップと国が連携して、ESG金融に関する意識と取り組みを高めるための議論を行う場として機能している。これまで定期的に取組状況をフォローアップしてきた。
第8回となる今回のパネルでは、第1部で第六次環境基本計画を踏まえ、「グリーンな経済システムの構築に向けた金融行動に関する宣言」を採択し、同計画の実行に向けた議論が行われた。この宣言は、気候変動対策や循環経済、ネイチャーポジティブといった目標を達成するために、持続可能な社会の構築に向けた資金の流れをシフトすることを目指している。これにより、環境金融を拡大し、地域課題の解決を経済的価値につなげる事業に対して投融資や支援を行うことで、地域企業の経営のグリーン化を促進する。また、既存技術の社会実装に加え、新たなイノベーション創出を加速するため、環境スタートアップへの投資を一層拡大する方針を示している。
第2部では、ネイチャーポジティブ経済やサーキュラーエコノミーの実現に向けた金融業界の取り組みが紹介され、こうした取り組みを幅広い業態で推進するための方策や課題について議論が行われた。
詳細なアジェンダや当日の内容については、環境省のウェブサイトで確認できる。