10月10日、味の素と第一三共は、Healthcare as a Service(HaaS)の実現を目指した協業を合意したことを発表した。味の素が開発した、摂食に関する困りごとに対応したAI搭載献立支援サイト「ReTabell(リタベル)」の普及を共同で進める。
HaaSとは、多様なデータや先進技術を活用し、一人ひとりに寄り添った最適な健康・サービスを提供することである。 ReTabellは、栄養関連学会のガイドラインに準拠したAIレシピ検索アルゴリズムを搭載しており、医療機関や在宅における要介助者の食・健康に関するQOL向上に貢献する。
今回の協業に先立ち、両社が共同で医療関係者と介助者、要介助者に対して行った調査結果からは、加齢や薬の副作用に伴って体調や嗜好が変化し、要介助者の摂食に関する困りごとが顕在化していることが示唆された。これらの困りごとを放置すれば栄養摂取が不十分となり、治療の継続・完遂にも困難を来す可能性がある。一方で、医療関係者や介助者が要介助者と食事について対話できる機会と時間は限られており、一人ひとりの体調・嗜好に応じた食事相談を実施することは難しい。
こうした課題を解決するため、ReTabellでは、体調・嗜好の変化に伴い一旦食べることができなくなった要介助者が、再び食べられるようになることや、医療関係者や介助者の要介助者に対する利他的行動を支援する。サイト上で体調や食べたものを選んで検索することで、困りごとに対応した献立を誰もが手軽に行うことが可能。
【参照ページ】
~摂食に関する困りごとに対応したAI搭載献立支援サイトの開設と展開~ 味の素㈱と第一三共㈱、医療関係者や介助者向けの協業に合意