Infinitum、産業界の脱炭素化を推進するため270億円超を調達

省エネモーター新興企業Infinitum、産業界の脱炭素化を推進するため270億円超を調達

11月1日、サステナブル・モーター企業であるInfinitumは、シリーズE資金調達ラウンドで1億8500万ドル(約276億円)を調達したと発表した。

本ラウンドはJust Climateが主導し、Galvanize Climate SolutionsとNGPが参加した。本ラウンドには、Alliance Resource Partners、Rockwell Automation、Riverstone Holdings、Chevron Technology Ventures、Cottonwood Technology Fund、Ajax Strategiesなどの既存投資家も参加しており、これまでの資金調達総額は3億5,000万ドル(約523億円)に達した。

IEAによれば、モーターはエネルギーの最大のエンドユーザーであり、世界全体で電力の53%を消費している。産業部門の電動化に伴い、今後数年間で電力需要の大幅な増加が見込まれている。Infinitumによると、現在のモーターは単一の回転数でしか作動しないため、大量のエネルギーを浪費している。

2016年に設立されたテキサスを拠点とする同社は、産業用モーターの電力消費量の削減を目指している。同社のモーターには可変周波数ドライブ(VFD)が内蔵されており、可能な限り低速でモーターを稼働させることでエネルギー使用量を削減する。

モーターは従来のモーターより50%小型軽量化され、銅の使用量は66%削減、消費電力は10%削減される。Infinitumの空芯モーターは、従来の銅巻き鉄芯ステーターを軽量プリント基板ステーターに置き換えたもので、信頼性は10倍向上しているという。これとモータのモジュール設計により、Infinitumモータの製造とサービスにおける二酸化炭素排出量を削減し、部品を複数回再利用することができる。

同社はまた、Rockwell Automationとモーター・システムを共同開発している。Rockwell の産業オートメーション・ソリューションと互換性があり、Rockwellを通じて販売される予定であると述べた。

【参照ページ】
Infinitum Secures $185 Million Series E Funding Led by Just Climate to Catalyze Industrial Decarbonization with High-Efficiency, Sustainable Motors

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-7-2

    シェルパ、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)理事・小森氏をゲストにウェビナー「ISSBが示すサステナビリティ情報開示の考え方」を実施

    - ISSB基準に関する最新動向から企業価値向上に向けた戦略的情報開示についてまで、講演と対談を通…
  2. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  3. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…

ピックアップ記事

  1. 2025-7-8

    欧州198団体がサステナブルファイナンス規制の骨格維持を要請

    7月1日、欧州持続可能投資フォーラム(Eurosif)を含む198の投資家・企業団体は、EUのサス…
  2. GRI労働関連基準の改訂状況と人的資本開示との対応関係を解説

    2025-7-7

    GRI労働関連基準の改訂状況と人的資本開示との対応関係を解説

    GRI(Global Reporting Initiative:グローバル・レポーティング・イニシ…
  3. 2025-7-7

    ノルウェー政府、2035年に温室効果ガス70〜75%削減目標を提出

    6月26日、ノルウェー政府は、パリ協定の下で2035年に向けた新たな国が決定する貢献(NDC)を国…

““登録03へのリンク"

ページ上部へ戻る