ISSの責任投資部門であるISS ESGは、サステナビリティに関連する重要なテーマについて、投資家が企業と共同でアウトリーチや対話を行うことを目的とした「コラボレーティブ・エンゲージメント・サービス」を開始したことを発表した。
この新サービスは、ISS ESGが提供する「Pooled Engagement」と、新しい「ISS ESG Themeatic Engagement Solution」という2つの主要なソリューションをベースにしている。
Pooled Engagementは、国際的に認知されている人権、労働者の権利、環境、汚職などの問題への対処や予防を怠っていると判断された年間約100社の上場企業との共同投資家対話を可能にする規範ベースのエンゲージメントツールだ。この新しいテーマ別エンゲージメント・ソリューションは、ネット・ゼロ目標に焦点を当てた「気候行動」(SDG13)、「きれいな水と衛生」(SDG6)、「ジェンダーの多様性」(SDG5)、生物多様性に焦点を当てた「水の下の生活/陸の上の生活」(SDG14/15)など、国連のSDGに基づいた主要なESGテーマに焦点を当てており、2022年1月から運用を開始する。新しいソリューションでは、各テーマごとに約30社の業績不振企業に優先的に働きかけ、2年間のエンゲージメントサイクルを設定している。
ISS ESGは、各テーマのエンゲージメントにおいて、明確な目標を策定し、基準となるベンチマーク情報を提供し、特定の法律、基準、規範を参照する。また、このサービスには、オンラインのエンゲージメント・トラッキング・ツールが含まれており、投資家は特定のエンゲージメントへの参加・不参加を選択し、エンゲージメント・ダイアログの分析や、進行中または完了したエンゲージメントに関する報告ができる。このツールは現在、Pooled Engagementで利用可能であり、2022年末までにテーマ別エンゲージメントソリューションのユーザーにも提供される予定だ。
【参照ページ】
(原文)ISS ESG Launches Collaborative Engagement Services
(日本語訳)ISS ESG、主要なESGテーマに関する企業と株主の共同エンゲージメント・サービスを開始