11月10日、エア・カナダはクリーンエネルギー企業であるカーボン・エンジニアリング社(CE)と協力して、航空機の脱炭素化ソリューションを推進し、空気の直接回収、持続可能な航空燃料(SAF)、炭素除去技術などの可能性を検討する新たな合意を発表した。
航空業界は、温室効果ガス(GHG)の重要な排出源として注目されており、世界全体の排出量の2〜3%を占めている。航空機の効率化、持続可能な航空燃料の開発、電気や水素などの低炭素またはゼロカーボン推進システムを採用した航空機の開発など、航空業界の気候変動への影響に対処するためのさまざまな取り組みが行われている。
CE社は、大気中の二酸化炭素を回収する独自のDAC(Direct Air Capture)技術の開発に注力している。また、大気中のCO2をCEのAIR TO FUELS技術を用いてクリーンな水素と結合させることで、SAFなどの超低炭素輸送燃料の生産に利用することもできる。
今回の合意は、エア・カナダが今年初めに発表した一連のサステナビリティ目標を受けたもので、2050年までに全世界で温室効果ガス(GHG)の排出量をゼロにするという公約に加え、2030年までにフライトによるGHGの純減を20%、地上でのオペレーションによるGHGの純減を30%達成するという暫定的な目標、SAFと炭素の削減・除去に5,000万ドルを投資するという誓約が含まれている。
【参照ページ】
(原文)Air Canada and Carbon Engineering Sign MoU to Explore Commercial Opportunities for Sustainable Aviation Fuel, Carbon Removal and Decarbonization Technology
(日本語訳)エア・カナダ、カーボン・エンジニアリング社と航空機の脱炭素化ソリューションを検討