SBTi、電力セクター向けネットゼロ基準改定案を再公表 企業ネットゼロ基準V2.0との整合を強化

7月15日、Science Based Targets initiative(SBTi)は、「Power Sector Net-Zero Standard(電力セクター・ネットゼロ基準)」改定案を公表し、第2回パブリックコンサルテーションを開始した。意見募集は8月31日まで実施し、企業や業界団体、その他の関係者から広く意見を募る。

同基準は、電力セクターの企業が2050年までの世界的なネットゼロ実現に整合した科学的根拠に基づく目標(Science-Based Targets)を設定するための業種別基準である。今回の改定案は、第1回パブリックコンサルテーションで寄せられた意見や追加調査、専門家ワーキンググループの検討結果を反映した。

改定案では、「Corporate Net-Zero Standard V2.0」との整合性を強化し、両基準の役割や適用関係を明確化した。また、対象となる事業活動や排出源について、送配電事業を独立して扱うことや、熱・電力供給に伴う排出量の取り扱いを明確化するとともに、電力取引事業は対象外とした。

さらに、低炭素電源の定義を排出原単位に基づく指標へ見直したほか、送配電事業では技術的損失と非技術的損失を区分する新たな評価指標を導入した。目標設定手法についても、発電事業のScope 1短期目標や小売電力事業者のScope 3目標設定方法を見直し、国際エネルギー機関(IEA)の「World Energy Outlook 2024」のネットゼロ排出シナリオに基づく地域別経路を採用した。また、バイオマスの持続可能性要件は「Corporate Net-Zero Standard V2.0」で扱うため、本基準から削除した。

SBTiは、今回のパブリックコンサルテーションと並行して企業による実証パイロットを実施し、実データによる検証結果を基準の最終化に反映する。最終案はTechnical Councilによる承認およびBoard of Trusteesによる採択を経て正式運用される予定である。それまでの間、電力会社には「Quick Start Guide for Electric Utilities」を用いた目標設定を継続するよう求めている。

原文:The SBTi launches second public consultation on updated draft Power Sector Net-Zero Standard

日本語参考訳:SBTiは、改訂版電力セクターネットゼロ基準案に関する2回目の公開協議を開始した。


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