中国企業の移行鉱物投資、人権・環境リスクが拡大 BHRCが最新報告書

7月15日、Business & Human Rights Resource Centre(BHRC)は、中国企業による海外の移行鉱物事業に関連する人権・環境侵害に関する報告書を公表した。2023~2025年に326件の侵害疑惑を確認し、2021年以降の累計は434件に達した。

国別ではインドネシアが96件で最多となり、コンゴ民主共和国(52件)、ミャンマー(36件)、セルビア(32件)、ジンバブエ(20件)が続いた。EV、蓄電池、再生可能エネルギーに不可欠な鉱物への投資拡大に伴い、労働者、先住民族、地域住民、環境への影響が深刻化していると指摘した。

2021~2025年の全疑惑の65%は、中国企業10社に集中した。被害対象は地域住民179件、環境169件、労働者143件で、生計や健康、土地権、労働安全衛生、賃金、水質汚染、環境汚染などが主な課題となった。2023~2025年には、鉱山事業への懸念を表明した18人が攻撃を受けたことも確認された。

サプライチェーンでは採掘段階のリスクが最も高く、2023~2025年の疑惑の約3分の2に当たる213件を占めた。加工・製錬・精製では労働安全衛生リスクが顕著で、開発段階では地域住民や先住民族への影響が課題となった。鉱種別ではニッケルが91件で銅(72件)を上回り最多となり、リチウムも39件に増加した。

一方、中国企業の情報開示姿勢には改善もみられ、疑惑に関する問い合わせへの回答率は従来の18%から27%へ上昇した。ただし、最も多くの疑惑が指摘された3社はいずれも人権方針を公表済みであり、BHRCは方針の実効性と人権デューデリジェンスの徹底が課題であると指摘した。

原文:Concerning rise in human rights abuses linked to Chinese overseas investments in transition mineral mining

日本語参考訳:移行鉱物採掘における中国の海外投資に関連した人権侵害の増加について


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