ウォーターシェッド、サステイナビリティ業務向けの新たなAIを発表

4月21日、ウォーターシェッド(Watershed)は、サステナビリティ業務向けの新たなAI機能群「ウォーターシェッド・エージェント」と、人材育成プログラム「ウォーターシェッドAIフェローシップ」を発表した。企業のサステナビリティ部門では、排出量算定やESG対応に必要なデータの収集、整備、分析、報告に多くの工数がかかっており、今回の発表はそうした実務負担の軽減を狙ったものとみられる。

ウォーターシェッド・エージェントは、主にデータクレンジングとデータ分析を支援する機能として提供される。形式のそろっていないデータを取り込むだけで、単位換算や日付形式の統一、重複削除、欠損値補完などを一連の流れで処理できるという。ウォーターシェッドによると、テスト導入企業では、実務に使えるデータを準備するまでの時間が平均80%削減されたとしている。

分析機能では、利用者が自然言語で質問することで、前年との比較や排出増減の要因分析、異常値の検出などを行える。回答には根拠となるデータへのリンクや推論過程も付されるとしており、透明性や検証性にも配慮した設計となっている。

導入企業の事例としては、ロイヤルメールでPDF形式の冷媒データ処理や出張データの整備にかかる時間が短縮されたほか、スミスグループでは、世界250超の拠点から集まるスコープ1・2データの月次報告作業が、従来の約1週間から1日以内に短縮されたとしている。

また、同社は新たに「ウォーターシェッドAIフェローシップ」も開始する。これは、サステナビリティ担当者がAI活用を主導できるよう支援する8週間のプログラムで、2026年5月12日から6月30日まで実施される予定だ。調査では、AI導入の障壁として社内のスキル不足を挙げる声も多く、今回の施策は技術提供だけでなく人材育成も重視する姿勢を示したものといえそうだ。

今回の発表は、サステナビリティ分野におけるAI活用が、単なる業務効率化にとどまらず、分析や意思決定支援へと広がっていることを示す動きとして注目される。

原文:Announcing new Watershed agents and the Watershed AI Fellowship
日本語参考訳:Watershedの新しいエージェントとWatershed AIフェローシップを発表します


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