アセント、EU森林破壊規制対応ソリューションを発表 年末期限に向けメーカー支援

8月14日、カナダ・オタワのサプライチェーン管理企業アセント(Assent Inc.)は、新たに「EU森林破壊規制(EUDR)ソリューション」を発表した。これは2025年12月30日までに義務化される規制に備え、メーカーが取引先のデータ収集や報告を効率的に行えるよう設計された専用ソフトウェアである。

EUDRでは、EU市場で取引されるゴム・木材・大豆・カカオなどの原材料を含む製品について、森林破壊に関与していないこと、合法的に生産されたこと、さらに収穫地まで遡って追跡可能であることを証明する必要がある。中堅以上の企業には年末までにデューデリジェンス声明の提出が求められ、違反した場合はEU市場からの排除や欧州収益の最大4%に相当する罰金が科される可能性がある。

アセントの新ソリューションはAIを活用し、複雑な多層サプライチェーンに対応している。多言語でのサプライヤー連携、検証済みデータの収集、声明書作成や監査対応を一元化する。さらにリスク軽減や市場アクセス確保を支援する仕組みも備える。

同社最高製品責任者キャサリン・コーミエは「当社はEUDR対応の規模と複雑性を解決できる独自の立場にある」と強調し、AI技術、サプライヤーエンゲージメント、規制知識の融合により透明性の高いサプライチェーン構築を後押しすると述べた。

アセントは既にEU電池規制対応や炭素国境調整メカニズム対応など複数のサステナビリティ関連ソリューションを展開しており、今回のEUDR対応はその拡張の一環である。

(原文)Assent’s New EU Deforestation Regulation Solution Helps Manufacturers Ensure Readiness for Urgent Deadline
(日本語参考訳)アセントの新しいEU森林伐採規制ソリューションは、メーカーが緊急の期限に備えられるよう支援します

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成しています。今後の動向により内容は随時更新され…

ピックアップ記事

  1. 2025-10-8

    欧州委員会、サステナビリティ報告関連法規(第三国ESRS)の制定を延期へ

    10月6日、欧州委員会は金融サービス分野における115の「重要ではない2次法(regulatory…
  2. SASBスタンダード対照表の作成ステップ(開示項目一覧表ダウンロード資料付)

    2025-10-7

    SASBスタンダード対照表の作成ステップ(開示項目一覧表ダウンロード資料付)

    サステナビリティ情報開示の質を高めることは、今や重要な経営課題である。単なる開示義務の遵守ではなく…
  3. 2025-10-7

    投資家が注目する「気候対応」クライメイトウィーク2025が示した新潮流

    9月21日から28日まで国連総会と並行して開催されたクライメイトウィークNYC 2025は過去最大…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る