
6月18日、カナダ・カルガリーに拠点を置き環境素材を開発するCarbon Upcycling Technologiesは、1,800万ドル(約28億円)の資金調達を完了したと発表した。主導したのは米国のインパクト投資企業Builders Visionで、既存投資家であるカナダ開発銀行(BDC)やOxy Low Carbon Ventures、TITAN Groupなども継続参画した。
Carbon Upcyclingは、CO2と低付加価値資源を活用し、高性能で持続可能なセメント代替材料を製造する技術を開発する。現在、オンタリオ州ミシサガのAsh Groveセメント工場での実証事業や、ギリシャのTITAN Groupとの協業計画も進行中だ。
本技術は、廃棄物と排出ガスを建材に再利用し、現地での原料調達と製造を可能にすることで、建設業の脱炭素化と供給網の強靭化を実現するもの。Builders Visionの投資責任者ジェームズ・リンゼイは「迅速に既存設備に統合できる拡張性が鍵」と述べた。
CEOのアプルヴ・シンハは「科学に基づいた現実的かつ収益性のある解決策として、市場の準備は整っている」とし、投資の意義を強調している。
今回の調達により、Carbon Upcyclingは持続可能なインフラの未来に向けた、低炭素建材市場の牽引役としての地位をさらに強化する構えだ。
(原文)Carbon Upcycling Closes $18M Investment Led by Builders Vision to Bolster Cement Manufacturing Resiliency
(日本語参考訳)カーボンアップサイクリング、ビルダーズビジョン主導の1,800万ドルの投資を完了、セメント製造のレジリエンス強化へ