Microsoft、持続可能性目標の進捗を発表 AI活用で気候対策を加速

2月13日、MicrosoftのCSO、Melanie Nakagawa氏は同社のブログにて、持続可能性目標の進捗と今後の戦略を発表した。Microsoftは2020年に「カーボンネガティブ」「ウォーターポジティブ」「ゼロウェイスト」を2030年までに達成する目標を掲げ、これまでに大きな進展を遂げたとしている。

同社は現在、24カ国で合計34GWの再生可能エネルギーを調達し、水消費量を上回る補充を目指すプロジェクトを40以上の地域で90件実施。また、電子機器の修理可能性を向上させ、SurfaceデバイスやXbox製品の修理サポートを拡充した。さらに、目標を40%以上上回る約64平方キロメートルの土地を保護するなど、幅広い分野で成果を上げている。

一方で、Microsoftは世界が気候目標の達成に向けて遅れを取っている現状を認識し、持続可能性の加速にはAIの活用が不可欠であると強調。2023年11月には「AI and Sustainability Playbook」を発表し、2025年1月にはAIを活用した進捗を報告した。

カーボンニュートラルについては、Microsoftは2012年に達成済みだが、より高い環境負荷削減を目指し、カーボンクレジットの購入を見直し、長期的な影響が大きい投資へと資金を再配分。これにより、一時的にカーボンニュートラルの地位を失う可能性もあるが、より実効性の高い対策を優先する方針である。

また、2020年に立ち上げた10億ドル規模の「Climate Innovation Fund(CIF)」では、すでに8億ドルを持続可能な燃料、低炭素建材、二酸化炭素除去、水資源の革新、循環型経済技術などに投資。今後も新たな市場を開拓し、持続可能技術の供給拡大を進める考えだ。

Microsoftは、持続可能性への取り組みを事業と同じレベルで推進し、最大限の影響をもたらす施策に集中するとしている。2030年に向け、従業員、顧客、サプライヤー、業界関係者、政策立案者と連携し、持続可能な未来の実現に向けた取り組みを加速していく方針である。

【参照ページ】
(原文)Progress on the road to 2030
(日本語参考訳)2030年に向けた進捗

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