9月4日、 EcoVadisは、サプライチェーン全体での人権と労働条件の改善を目指す技術と分析企業、Ululaを戦略的に買収したことを発表した。これにより、EcoVadisのソリューションにおいて現場での労働者のフィードバックが強化され、世界規模で責任ある雇用慣行が推進される。

ILO(国際労働機関)のデータによると、強制労働の被害者の63%が企業のサプライチェーンに存在している。これに対応するため、EUの「企業サステナビリティ・デューデリジェンス指令(CSDDD)」や米国の「1930年関税法」などの法律は、サプライチェーンにおける人権リスクへの対策を要求している。CSDDDでは、2029年までに4億5000万ユーロ以上の売上を持つ企業に対し、苦情処理メカニズムの導入が義務付けられている。

EcoVadisの共同CEOであるピエール=フランソワ・タレール氏は、「Ululaの買収により、現場での労働者やコミュニティからのフィードバックを取得し、規制対応を支援する強力なデータ基盤を提供できる」と述べた。

Ululaの創設者であるアントワーヌ・ヒューティ氏も、「両社は、サプライチェーン全体での人権保護の重要性に強い共感を持っており、今回の協力によりその影響をさらに拡大できる」と述べた。

【参照ページ】
(原文)EcoVadis Acquires Ulula To Help Improve Human Rights Impact Across Global Supply Chains
(日本語参考訳)EcoVadis が Ulula を買収し、グローバルサプライチェーンにおける人権への影響の改善を支援

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