8月13日、世界銀行は9年満期の2億2500万ドル(約326億円)規模の元本保証型債券「Amazon Reforestation-Linked Bond」を発行した。これは世界銀行がこれまでに発行した最大のアウトカムボンドであり、投資家に固定保証部分と、ブラジルのアマゾン熱帯雨林地域での再植林プロジェクトによる炭素除去ユニット(CRUs)の生成に連動する変動部分を含む利回りを提供する。従来の取引が排出回避からのカーボンクレジットの売却に対応していたのに対し、この債券は投資家の金銭的リターンを大気中の炭素除去に対応させた初の債券である。
この取引を通じて、約3600万ドル(約52億円)の資本がブラジルのMombak社による再植林活動を支援するために調達される。この資金を使用して、同社はアマゾン熱帯雨林の土地所有者と提携し、現地の在来種を用いた植林を行う。また、炭素を除去するだけでなく、生物多様性を強化するとともに、地元のコミュニティでの社会経済的発展を促進する。このようなCRUの革新的な活用により、森林再生資金の調達を支援するために民間資本を動員する新しいモデルが導入された。
債券は100%元本保証型であり、2億2500万ドル(約326億円)の調達資金は世界銀行のグローバルなサステナブルな開発活動を支援するために使用される。通常の配当金の一部がHSBCとのヘッジ取引を通じてMombakのプロジェクト支援に充てられる。
【参照ページ】
(原文)Investors Support Amazon Reforestation Through Record Breaking USD 225 Million World Bank Outcome Bond
(日本語参考訳)投資家は記録的な2億2500万ドルの世界銀行アウトカムボンドを通じてアマゾンの森林再生を支援