GIX、米国で2025年開始へ:持続可能性の新たな市場を開拓

7月17日、The Green Impact Exchange(GIX)は、世界のグリーン経済市場に特化した米国初の株式市場として、証券取引委員会に上場承認を申請したことを発表した。GIXは、持続可能性の目標を設定し、実行、測定、達成する企業に対して透明性を確保する上場基準を導入し、持続可能性へのコミットメントを示す企業を支援する。

GIXのCEOで共同設立者のダン・ラボヴィッツ氏は、「本日の上場申請は、持続可能な投資家と資本市場にとって大きな前進です。GIXは、持続可能性に関心を持つ投資家と、真剣に持続可能性に取り組む企業を結びつけるでしょう」と語った。

また、共同設立者のチャールズ・ドーラン氏は、「GIXは市場の力を活用し、環境に利益をもたらし、投資家保護を向上させ、世界がより環境に優しい経済へとシフトする中で経済成長を促進します」と述べた。

GIXの上場基準は、企業が持続可能なガバナンスのインフラを備えることを要求し、企業に説明責任を課す。これにより、投資家はGIXを信頼し、持続可能性に真剣に取り組む企業と、グリーンウォッシュを行う企業を区別できるようになる。

コロンビア大学ビジネススクール教授でGIXアドバイザーのシバ・ラジゴパル氏は、「市場は『信頼するが検証する』アプローチを必要としており、持続可能性に関心のある投資家と環境に対するコミットメントを真剣に果たす企業を結びつけることは、経済的な大きなチャンスです。GIXはそれを提供します」と述べた。

GIXは最先端技術を駆使し、取引参加者とマーケット・メーカーに競争力のある流動性とクォート・プログラムを提供する。さらに、ナショナル・マーケット・システム(NMS)の一部として、GIXが上場企業の株式取引において、投資家にとって最も有利な条件で取引が行われるようにする。

また、GIXは「Return to Green」プログラムを通じて、総収益の一部を持続可能な取り組みの最前線にいる組織の支援に充てる。GIXは、持続可能な資本形成を促進し、グリーンウォッシングと闘うことで、投資家の信頼を高める新たな市場の形成を目指している。

【参照ページ】
(原文)Green Impact Exchange Files With S.E.C. to Become the First Green Securities Exchange in the U.S.
(日本語参考訳)グリーンインパクト取引所、米国初のグリーン証券取引所としてSECに申請

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成しています。今後の動向により内容は随時更新され…

ピックアップ記事

  1. 【PR】10/28   サステナビリティパフォーマンスを重視した情報開示

    2025-10-14

    【PR】10/28 サステナビリティパフォーマンスを重視した情報開示

    ISS ESG評価の視点と実務対応の最前線 ISSコーポレート・ソリューションズ(I…
  2. 2025-10-8

    欧州委員会、サステナビリティ報告関連法規(第三国ESRS)の制定を延期へ

    10月6日、欧州委員会は金融サービス分野における115の「重要ではない2次法(regulatory…
  3. SASBスタンダード対照表の作成ステップ(開示項目一覧表ダウンロード資料付)

    2025-10-7

    SASBスタンダード対照表の作成ステップ(開示項目一覧表ダウンロード資料付)

    サステナビリティ情報開示の質を高めることは、今や重要な経営課題である。単なる開示義務の遵守ではなく…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る