ブラックロック、気候変動と脱炭素化に向け新たなガイドラインを発表

7月19日、世界最大の資産運用会社ブラックロックは、気候変動対策と脱炭素化に向けた新たなスチュワードシップ・ガイドラインを発表した。このガイドラインは、ブラックロックが顧客の長期的な利益を守るために取るべき具体的な行動を示し、持続可能な投資の推進を目的とする。

新ガイドラインは、投資先企業に対して気候リスクの管理と透明性の向上を求める。企業が気候変動に対するリスクを適切に管理し、その対応策を明確に開示することは、投資家にとって重要な情報となる。この透明性の確保を通じて、投資先企業の持続可能な成長を支援する。

ブラックロックは、ポートフォリオ全体の脱炭素化を目指すと同時に、投資先企業にも同様のコミットメントを求める。ガイドラインでは、二酸化炭素排出削減目標の設定や再生可能エネルギーの利用拡大、TCFDに準拠した情報開示といった具体的な対策が示されている。これにより、企業の脱炭素化努力が促進され、地球規模の気候変動対策に寄与することが期待される。

投資先企業との対話を通じて、企業の気候変動対策を監督し、必要な改善を促す役割を果たすとした。新ガイドラインに基づき、企業の気候戦略や目標の進捗状況を定期的に評価し、透明性の向上と具体的な行動の実施を求めることで、持続可能な経済成長を促す。

【参照ページ】
(原文)BlackRock Investment Stewardship

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-7-2

    シェルパ、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)理事・小森氏をゲストにウェビナー「ISSBが示すサステナビリティ情報開示の考え方」を実施

    - ISSB基準に関する最新動向から企業価値向上に向けた戦略的情報開示についてまで、講演と対談を通…
  2. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  3. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…

ピックアップ記事

  1. TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    2025-7-10

    TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    ※本記事は2024年10月の内容にGX-ETSに関する内容を追記し再掲載している。(2025年7月…
  2. 2025-7-10

    EUタクソノミーの簡素化で企業の負担軽減へ―欧州委、報告義務緩和を採択

    7月4日、欧州委員会は、EU共通の分類基準であるEUタクソノミーに関する一連の簡素化措置を採択した…
  3. 2025-7-9

    ISSB、SASB基準の包括的見直し案を公表

    7月3日、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)は、SASB基準の改訂案およびIFRS S2実…

““登録03へのリンク"

ページ上部へ戻る