グレンコア、2030年までにバリューチェーン排出量を25%削減

3月20日、鉱業大手のグレンコアは、2024年から2026年にかけての第2次気候変動対策移行計画を発表した。本計画には、2030年までにスコープ1、2、3の産業部門のCO2e排出量を2019年比で25%削減するという新たな気候変動目標の導入が含まれている。

グレンコアは、2050年までにネット・ゼロ・エミッションを達成するというコミットメントと、2035年までにスコープ1、2、3の総排出量を2019年比で40%削減するという中間目標を含む、初の気候変動行動計画を2020年に開始した。2021年には、アングロ・アメリカンとBHPがコロンビアの石炭資産であるセレホンの3社合弁事業の株式を取得することで合意し、スコープ1~3全体で2035年までに絶対排出量を50%削減することを含む新たな中間目標を設定し、気候変動目標を加速させた。また、2026年までに15%削減する。

新計画の発表と同時に、グレンコアは、2026年、2030年、2035年の排出削減目標の達成に向けて順調に進んでいると述べた。

更新された計画では、同社の排出量に占める割合が最も小さいスコープ1と2の排出量を削減するための事業フットプリントの管理、石炭ポートフォリオの責任ある段階的縮小、グリーンエネルギー・ポートフォリオの拡大、リサイクルやカーボン・ソリューションなどの新しいビジネスモデルの推進など、4つの戦略的柱も導入されている。

グレンコアは、今年の年次総会でこの計画を諮問投票に付す意向であり、3年ごと、あるいは事業に重要な変更があった場合には、引き続き計画を見直す予定であると述べた。

【参照ページ】
(原文)Publication of second Climate Action Transition Plan
(日本語参考訳)グレンコア、2030年までにバリューチェーン排出量を25%削減

関連記事

“イベントへのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-16

    SSBJ公開草案の重要ポイント解説:今後の気候変動の情報開示はどう動くか

    2024年3月29日、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)が国内のサステナビリティ開示基準の草案…
  2. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  3. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…

ピックアップ記事

  1. 2024-5-8

    IBM、ESGデータプラットフォームにCSRD対応機能を追加

    4月30日、IBMは、ESGデータの収集、分析、報告プ​​ラットフォーム「IBM Envizi」の…
  2. 2024-5-8

    IFRS、EFRAG、ISSB/CSRD報告基準に双方に対応する企業向けガイダンスを発行

    5月2日、IFRS財団と欧州財務報告諮問グループ(EFRAG)は、ESRS-ISSB基準の相互に共…
  3. 2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
ページ上部へ戻る