IAG、約10億リットルの持続可能な航空燃料の取引に調印

ブリティッシュ・エアウェイズの親会社IAG、約10億リットルの持続可能な航空燃料の取引に調印

2月28日、エアリンガス、ブリティッシュ・エアウェイズ、イベリア航空、ブエリング航空、LEVELなどの航空会社の親会社であるインターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)は、e-SAFとして知られるCO2、水、再生可能エネルギーから作られる合成航空燃料を製造するTwelveとの間で、約10億リットルの持続可能な航空燃料(SAF)購入契約を締結したことを発表した。

2015年に設立されたカリフォルニアに本拠を置くトゥエルブは、回収したCO2を水と再生可能エネルギーを入力とする製品に変換し、水と酸素のみを出力する炭素変換技術により、化石燃料の代わりに炭素から化学物質、材料、燃料を生産している。電気化学リアクターを使用し、廃棄物から、あるいは空気中から直接CO2を取り込み、金属触媒と電気を使用してCO2と水を分離した後、元素をさまざまな化学物質に再結合する。

トゥエルブによると、同社のSAFは、従来のジェット燃料と比較して、ライフサイクルでのGHG排出量を90%も削減できるという。

本契約により、トゥエルブはIAGの欧州の航空会社5社を支援するため、14年間で785,000トン(984百万リットル)のe-SAFを供給する。最初の納入は、現在建設中のワシントン州モーゼスレイクにあるトゥエルブの実証プラントから、早ければ2025年に開始される。

IAGによると、今回の発表は、2030年までに10%のSAFで飛行し、年間100万トンのSAFを使用するという目標を達成するための大きな一歩であり、今回の契約によって目標の3分の1を達成することができる。

両社が最初に提携を開始したのは2020年で、トゥエルブはトゥエルブの技術を商業化するため、IAGのハンガー51スタートアップアクセラレータープログラムに参加した。

【参照ページ】
(原文)IAG Reaches One-Third of 20230 SAF Target with Major e-SAF Deal with Twelve
(日本語参考訳)IAG、20230年SAF目標の3分の1を達成、12社とe-SAFの大型契約を締結

関連記事

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2025-7-1

    カナダ年金基金、2030年までに4,000億ドルの気候投資

    6月19日、カナダの大手機関投資家であるケベック州貯蓄投資公庫(CDPQ)は、2050年ネットゼロ…
  2. 2025-7-1

    GRI、サステナビリティ報告のデジタル化を促進する新「サステナビリティ・タクソノミー」を発表

    6月19日、GRI(Global Reporting Initiative)は、新たに「GRI S…
  3. GRI 102/103 新基準の実務チェックポイント:IFRS/ISSB基準と一部整合へ

    2025-6-30

    GRI 102/103 新基準の実務チェックポイント:IFRS/ISSB基準と一部整合へ

    サステナビリティ情報開示における基準間の整合性の確保は、ますます重要な課題となっている。CSRD(…

““登録02へのリンク"

ページ上部へ戻る