ドイツ銀行、持続可能な金融と投資を分類する新たなフレームワークを発表

ドイツ銀行、持続可能な金融と投資を分類する新たなフレームワークを発表

2月27日、ドイツ銀行は、取引や金融商品を「サステナブル」と分類するためにドイツ銀行が使用する環境・社会基準やカテゴリーを含む方法論や手順の概要を示す、新しいサステナブル・ファイナンス・フレームワークを発表した。

本フレームワークは、ドイツ銀行が2020年7月に発表した最初のサステナブル・ファイナンス・フレームワークに続くもの。同銀行は同年初め、サステナブル・ファイナンスとESG投資の運用ポートフォリオを2025年末までに2,000億ユーロ(約32兆円)以上に拡大するという目標を掲げていた。その後、ドイツ銀行は同目標を数回引き上げ、現在では2020年から2025年の間にサステナブル・ファイナンスと投資額を5,000億ユーロ(約81兆円)にすることを目標としている。

2月初め、ドイツ銀行は2023年末の時点で、持続可能な金融・投資目標に向けて2790億ユーロ(約45兆円)を達成したことを明らかにした。

ドイツ銀行のチーフ・サステナビリティ・オフィサーであるイェルク・アイゲンドルフ氏によると、新しい枠組みの主な更新点は、適格基準の強化、ICMA、LMA、ISDAなどの市場団体のガイダンスによる進化する市場慣行の取り込み、透明性の向上などであり、この枠組みには、持続可能な資金調達および投資量に関する進捗状況を四半期および年次の財務結果とともに、また年次の非財務報告書の一部として公表するというコミットメントが含まれている。

「環境的に持続可能」と分類される活動については、EUタクソノミーの6つの指導目標(気候変動の緩和、気候変動への適応、水・海洋資源の持続可能な利用と保護、循環型経済への移行、汚染の防止と抑制、生物多様性と生態系の保護と回復)に基づいて、枠組みの下で持続可能な融資と投資の適格基準が設定される。社会的に持続可能な活動については、基本的なインフラへのアクセス、必要不可欠なサービスへのアクセス、手頃な価格の住宅、中小企業金融とマイクロファイナンス、雇用創出、食料のサステナビリティと持続可能な食料システム、社会経済的向上とエンパワーメントなどの目的に沿った分類の概要が示されている。

ドイツ銀行はまた、格付け会社でありコンサルタント会社でもあるISS ESGからセカンド・パーティ・オピニオンを得たとし、その結果、このフレームワークは「市場慣行を反映したもの」であり、その内容は銀行の既存のサステナビリティ基準と一致していることが確認されたと述べた。

【参考ページ】
(原文)Deutsche Bank sets new sustainability benchmark with updated finance framework
(日本語参考訳)ドイツ銀行、ファイナンスの枠組みを更新し、持続可能性の新たなベンチマークを設定

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