12月18日、オーストリア、ベルギー、フランス、ドイツ、ルクセンブルク、オランダ、スイスの7政府は、2035年までに相互接続された電力系統を脱炭素化するという共同目標を発表した。
本合意は、オランダが2023年議長を務めるペンタラテラル・エネルギー・フォーラムの傘下で成立した。排出枠が急速に減少していることを考慮すると、2040年までに欧州の電力システムはほぼ脱炭素化すると予想される。今回の合意により、各国は本マイルストーンを見据え、電力部門の脱炭素化を5年早め、よりスムーズな移行を目指す。また、緊密な協力と同時進行により、地域全体の潜在的な炭素リーケージも緩和される。
協力体制により各国は、インフラの共同計画、コスト効率・知識の共有を行いやすくなる。重要な課題は、脱炭素化された電力の十分な生産だけでなく、地域全体のエネルギーの円滑な輸送と取引を確保した上での十分なエネルギー貯蔵である。将来の電力システムには、多様なグリーンエネルギー源やピーク需要に対応し、最終的には石炭やガスによる発電所が不要になるような十分な柔軟性が求められる。
【参照ページ】
(原文)Group of European countries aim to decarbonize their electricity system by 2035
(日本語参考訳)欧州7カ国、2035年までに電力システムで脱炭素化を宣言