12月5日、世界保健機関(WHO)は、アルコールや砂糖入り甘味飲料(SSB)などの不健康な製品への課税率が世界的に低いことを示す新たなデータを発表した。すべての砂糖入り甘味飲料とアルコール飲料に物品税を適用すべきであると勧告。WHOはまた、各国を支援するため、アルコール税の政策と運営に関する技術マニュアルも発表している。
世界では、毎年260万人が飲酒により死亡し、800万人以上が不健康な食事により死亡している。
108カ国が何らかの砂糖入り甘味飲料に課税しているが、世界平均では、特定の消費者製品に指定された税である物品税は、炭酸飲料の価格のわずか6.6%にすぎない。また、少なくとも148カ国が国レベルでアルコール飲料に物品税を適用しているが、ワインは少なくとも22カ国で物品税が免除されており、そのほとんどはヨーロッパ地域である。
2017年の調査によると、アルコール価格を50%引き上げる税金は、50年間で2,100万人以上の死亡を回避し、約17兆米ドルの追加収入をもたらすという。これは、世界最大の経済大国のうち8カ国の1年間の総政府収入に相当する。
WHOとブルームバーグ・フィランソロピーが共同で実施した最近のギャラップ世論調査では、すべての国の調査対象者の大多数が、アルコールや砂糖入り甘味飲料のような不健康な製品への増税を支持していることが明らかとなっている。
【参照ページ】
(原文)WHO calls on countries to increase taxes on alcohol and sugary sweetened beverages
(日本語参考訳)WHO、アルコールと砂糖入り甘味飲料への増税を各国に要請