ソーラー技術スタートアップCubicPV、約180億円を調達

ソーラー技術スタートアップCubicPV、約180億円を調達

6月13日、太陽電池メーカーであるCubicPVは、米国工場計画およびタンデム製品ロードマップの支援を目的として、1億300万ドル(約180億円)のエクイティファイナンスを実施したことを発表した。

CubicPVは、米国を拠点とするウエハーメーカーで、最適なソーラーソリューションの提供を目指している。同社のソリューションは、異なる半導体材料を使用した太陽電池を2枚重ねたタンデムモジュールを低コストで生産するダイレクトウェハー技術などにより、従来比30%以上の高効率化を実現している。

今回の資金調達は、CubicPVが2022年12月に発表した、米国における10GWの従来型モノウエハー生産能力の確立計画に続くもので、同社は、米国のインフレ削減法(IRA)が触媒となったと述べている。IRAは、昨年バイデン大統領によって署名された法律で、米国史上最大規模の気候変動に焦点を当てた投資が含まれており、再生可能エネルギーや産業の脱炭素化ソリューションなどの分野に約3,700億ドル(約52兆円)が割り当てられている。また、生産・投資税控除、融資、補助金を通じてクリーンエネルギーや輸送技術の国内製造を加速させるための600億ドル(約8兆円)以上の投資が含まれている。

CubicPVは、計画を発表して以来、プロジェクトの概念設計とスコーピングを完了し、候補地を2カ所に絞り込み、プロジェクト管理会社と契約し、詳細設計を完了する段階にあると述べている。

今回の資金調達は2つのトランシェに分かれており、3,500万ドル(約50億円)はすぐにリリースされ、残りの資金はプロジェクトのマイルストーンに関連している。今回の資金調達はSCG Cleanergyが主導し、Hunt Energy EnterprisesとBreakthrough Energy Venturesが参加した。

【参照ページ】
(原文)CubicPV Receives First Stage of $103M in Equity Financing to Support U.S. Factory Plans and Tandem Development
(日本語参考訳)ソーラー技術スタートアップCubicPV、約180億円を調達

関連記事

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. ESGフロントライン:欧州CSDDDの行方:揺れる規制の未来とその影響

    2025-5-30

    ESGフロントライン:欧州CSDDDの行方:揺れる規制の未来とその影響

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察してい…
  2. TCFD×TNFD統合開示ガイド:いま企業が備えるべき実務対応とは?

    2025-5-28

    TCFD×TNFD統合開示ガイド:いま企業が備えるべき実務対応とは?

    企業のサステナビリティ関連の開示では、TCFD(Taskforce on Climate-rela…
  3. 2025-5-28

    データマラン、サステナビリティ担当者向けグローバル・コミュニティ「Harbor」を発表

    5月14日、ESGに特化したAIソリューションのリーダーであるデータマランは、企業のサステナビリテ…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る