6月10日、サンフランシスコ – カリフォルニア州司法長官ロブ・ボンタは、世界最大の化石燃料企業5社(エクソンモービル、シェル、シェブロン、コノコフィリップス、BP)および米国石油協会(API)に対する訴訟「People ex rel. Bonta v. Exxon Mobil」において、違法に得た利益の返還を求めるAB 1366条に基づく修正訴状を提出した。修正訴状は、サンフランシスコ上級裁判所に提出され、石油企業の最近の虚偽広告とグリーンウォッシング行為の追加例も含まれた。
昨年9月、司法長官は、これらの大手化石燃料企業とAPIが気候変動の現実と化石燃料の燃焼が気候変動に与える影響について数十年にわたる欺瞞的なキャンペーンを展開し、その結果カリフォルニア州に気候変動に関連する被害をもたらしたとして訴訟を提起した。訴状では、少なくとも1960年代からこれらの企業が化石燃料の燃焼が地球を温暖化させ、気候を変えることを知っていたにもかかわらず、彼らの公的声明やマーケティングで気候科学を否定し、人工的に疑念を煽ったとされている。
今回の修正訴状では、石油企業とAPIによる虚偽広告と誤解を招く環境マーケティングの新たな証拠が追加され、AB 1366に基づく利益返還を求めた。AB 1366に基づく利益返還の要求が裁判所に認められれば、被告企業は違法行為で得た利益を返還する必要がある。
修正訴状は、これらの企業が気候変動の原因としての役割から目をそらすために「グリーンウォッシング」(環境にやさしい、気候にやさしい、または実際よりも環境に配慮しているように偽装すること)を行っていることを示す広範な証拠を含んでいるとした。製品が「クリーン」であると主張したり、マーケティング資料で「グリーン」や環境にプラスのイメージを頻繁に使用したりすることで、石油企業の燃料が実際よりも環境に優しいという誤解をカリフォルニア州民に与える可能性がある。さらに、石油企業はAPIを通じて石油と天然ガス製品を宣伝しており、APIも引き続き誤解を招く公的声明や主張を行った。
修正訴状には、消費者詐欺の被害者に対する将来の資金源として、返還された資金を消費者詐欺被害者救済基金に入金することも含まれた。
【参照ページ】
(原文)Attorney General Bonta Files Amended Complaint in Lawsuit Against Five of the Largest Fossil Fuel Companies
(日本語参考訳)ボンタ司法長官、化石燃料大手5社に対する訴訟の修正訴状を提出