2月21日、ヘリコプター製造を手掛けるBell Textronは、「Bell 505」がシングルエンジンヘリコプターとして史上初の100%SAFでの飛行を実現したと発表した。Bellは、Safran Helicopter Engines、Neste、GKNAerospace、Virentの協力を得て、Bell 505の飛行を実現した。
本フライトを達成するために、Bellは、Bell 505に搭載されているArrius 2Rエンジンの製造元であるSafran Helicopter Engines、燃料システム部品のサプライヤーであるGKNAerospace、SAFサプライヤーのNeste、そして、Marathon Petroleumの子会社で再生燃料や化学物質を製造するVirentと協力した。Safran Helicopter EnginesとGKN Aerospaceは、エンジンと燃料システムコンポーネントの徹底的なテストを実施した。
NesteとVirentは、本プロジェクトに100%ドロップイン燃料としてSAFを提供するために協力した。使用済み食用油やその他のバイオベースの原料から作られるSAFは、現在の航空燃料の仕様を満たすために必要な「芳香族」という成分を含んでいないため、通常、石油製品にブレンドする必要がある。Virentは、再生可能な植物の糖から作られた芳香族成分を製造しており、これをNesteのneat SAFに添加することで、SAFを石油燃料に混合する必要がなくなった。NesteとVirentが今回のテストフライトで提供したSAFは、石油系航空燃料の「100%ドロップイン」代替品であり、エンジンの改造は必要ない。
現在、Bellの訓練機とデモ機では、SAFを使用している。本フライトは、サステナビリティの取り組みの中でも、企業全体の温室効果ガス排出量を20%削減するというTextronのAchieve 2025 Sustainable Footprint目標を支援している。
Bell 505は、安全性と効率性を追求しながら、これまでで最も先進的な技術を採用した5人乗りの航空機である。本プラットフォームには、完全に統合されたガーミンG1000H NXiアビオニクス・スイートと、デュアルチャネルFADECを搭載したサフランArrius 2Rエンジンが採用されている。
【参照ページ】
(原文)BELL 505 BECOMES WORLD’S FIRST SINGLE ENGINE HELICOPTER TO FLY USING 100% SUSTAINABLE AVIATION FUEL
(日本語参考訳)Bell 505、100%SAFで飛行する世界初のシングルエンジンヘリコプター