PCAF、ソブリン債と排出権取引量を「排出権取引報告書」に追加

PCAF、ソブリン債と排出権取引量を「排出権取引報告書」に追加

12月14日、炭素会計財務パートナーシップ(PCAF)は、炭素除去量の測定に関するガイダンスとソブリン債の計上方法を追加した「融資に伴う排出に関するグローバルGHG会計報告基準」の第2版を発表した。

PCAFは、融資や投資に伴う温室効果ガス(GHG)排出量を評価・開示するための調和的なアプローチを開発・実施することをミッションに、2019年に発足した金融機関のグローバル・パートナーシップである。発足以来、急速な成長を遂げ、85兆ドル以上の資産に相当する345以上の金融機関が、融資、投資、保険などの活動に関連する排出量の報告を約束した。

2020年11月、PCAFは「金融業界のためのグローバルGHG会計報告基準」を発表した。これは、銀行、資産運用会社、資産所有者が、融資や投資ポートフォリオによるGHG排出の影響を測定し報告するための、標準的で堅牢かつ明確な方法を提供するために策定されたものである。PCAFによると、本基準は、融資による排出量を測定・報告するための世界的に最も広く使われている唯一の方法となり、最近、気候関連財務開示タスクフォース(TCFD)の金融サービス向け気候開示勧告に正式に組み込まれた。

PCAFは、先月発表した保険・再保険の引受ポートフォリオに関連する排出量の会計・報告基準に続き、ソブリン債に関する手法と排出権の除去を説明するガイダンスを追加し、本基準の最初の更新を実施した。

PCAFは現在、「促進排出量」、つまり資本市場取引に関連する排出量の会計処理と報告に関する基準を作成中である。

【参照ページ】
(原文)PCAF launches the 2nd version of the Global GHG Accounting and Reporting Standard for the Financial Industry
(日本語参考訳)PCAF、「金融業界のためのグローバルGHG算定・報告基準」第2版を発表

関連記事

“セミナーへのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2024-11-22

    SEC、インベスコを誤解を招くESG投資表示で告発、1,750万ドルの罰金

    11月8日、米国証券取引委員会(SEC)は、アトランタ拠点の登録投資顧問会社インベスコ・アドバイザ…
  2. ESGセミナー・イベント一覧(2024年11月以降)

    2024-11-18

    ESGセミナー・イベント一覧(2024年11月以降)

    サステナビリティを推進には新しい知見の収集が必須。しかし、必要なセミナー情報を見つけるのに時間がか…
  3. 2024-11-15

    【PR】12/3 記念イベントESG評価スコア改善『S&Pに聞く!2025年に向けたCSA徹底解剖』 (オンライン)

    いつもESG Journal Japanをご覧いただきましてありがとうございます。 ESG評…

““登録03へのリンク"

ページ上部へ戻る