GRI、生物多様性報告基準を発表

GRI、生物多様性報告基準を発表

12月5日、グローバル・レポーティング・イニシアティブ(GRI)は、企業が生物多様性に与える最大の影響とその管理方法を公表し、ステークホルダーに対する生物多様性報告の比較可能性と質の向上を目的とした、新しい生物多様性基準を発表した。

また、GRIは「自然関連財務情報開示タスクフォース」(TNFD)に参加し、組織が進化する自然関連リスクについて報告し行動するための枠組みを提供している。

GRIの提案する基準は、既存の生物多様性報告ガイドラインを大幅に更新するもので、特にサプライチェーンを通じた影響の報告を促進し、生物多様性に最も大きな影響を与える組織の活動およびその供給者の活動に関する情報を要求するとともに、下流のバリューチェーンに関する情報を提供するよう推奨している。

また、気候変動、汚染、資源の乱開発など、生物多様性損失の要因に関連する新たな開示の追加、生物多様性に関連する人権への影響に関する要求事項の導入、生物多様性への影響が生じる場所についての透明性を高めるための場所別データの強調などの改訂が行われた。

GRIの生物多様性基準の公開草案は、現在パブリックコメントを受け付けており、2023年2月末までコメント期間を設けている。

【参照ページ】
GRI Topic Standard Project for Biodiversity – Exposure draft

関連記事

おすすめ記事

  1. TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    2025-7-10

    TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    ※本記事は2024年10月の内容にGX-ETSに関する内容を追記し再掲載している。(2025年7月…
  2. TNFD開示を支援する 主要ツール比較と選定ポイント

    2025-6-11

    TNFD開示を支援する 主要ツール比較と選定ポイント

    2024年にTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース(Taskforce on Nature-…
  3. 進化するサステナビリティ開示 ― 傾向から考える“自社の対応状況”

    2025-6-6

    進化するサステナビリティ開示 ― 傾向から考える“自社の対応状況”

    サステナビリティ情報開示の高度化が急速に進んでいる。TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)…

ピックアップ記事

  1. SSBJ公開草案:気候変動開示の準備状況を確認!簡易チェックで早期対応を

    2025-7-29

    SSBJ公開草案:気候変動開示の準備状況を確認!簡易チェックで早期対応を(再掲)

    ※2024年12月21日公開済みの記事(2024年11月時点の情報を基に作成された)に2025年7…
  2. 2025-7-29

    企業の88%がサステナビリティを価値創出と認識、気候リスクへの備えも加速

    モルガン・スタンレーの「Sustainable Signals: Corporates 2025」…
  3. GHGプロトコルの改訂とは~カーボンニュートラル実現への新たな方向性

    2025-7-28

    GHGプロトコルの改訂とは?カーボンニュートラル実現への新たな方向性(再掲)

    ※本記事は、2025年2月に発行した記事に最新のGHGプロコトル更新内容を一部修正・追記し再掲載し…

““登録03へのリンク"

ページ上部へ戻る