12月5日、グローバル・レポーティング・イニシアティブ(GRI)は、企業が生物多様性に与える最大の影響とその管理方法を公表し、ステークホルダーに対する生物多様性報告の比較可能性と質の向上を目的とした、新しい生物多様性基準を発表した。
また、GRIは「自然関連財務情報開示タスクフォース」(TNFD)に参加し、組織が進化する自然関連リスクについて報告し行動するための枠組みを提供している。
GRIの提案する基準は、既存の生物多様性報告ガイドラインを大幅に更新するもので、特にサプライチェーンを通じた影響の報告を促進し、生物多様性に最も大きな影響を与える組織の活動およびその供給者の活動に関する情報を要求するとともに、下流のバリューチェーンに関する情報を提供するよう推奨している。
また、気候変動、汚染、資源の乱開発など、生物多様性損失の要因に関連する新たな開示の追加、生物多様性に関連する人権への影響に関する要求事項の導入、生物多様性への影響が生じる場所についての透明性を高めるための場所別データの強調などの改訂が行われた。
GRIの生物多様性基準の公開草案は、現在パブリックコメントを受け付けており、2023年2月末までコメント期間を設けている。
【参照ページ】
GRI Topic Standard Project for Biodiversity – Exposure draft