Lufthansa・OMV、80万トンのSAFの契約に調印

9月13日、Lufthansaと石油・ガス・化学総合企業のOMVは、両社の持続可能性に関する目標を推進するため、2023年から2030年にかけて80万トン以上の持続可能な航空燃料(SAF)の供給契約を新たに締結したことを発表した。

OMVはすでに、Lufthansaのオーストリア航空(ウィーン国際空港)にSAFを供給しているが、本契約は、SAFの生産・引取場所やSAF生産技術を新たに追加し、両社のパートナーシップを拡大することを目的としている。

今年初め、OMVは「戦略2030」を発表し、石油・ガス生産から再生可能燃料や循環型ソリューションにシフトし、2050年までにネット・ゼロエミッション企業となる計画を概説した。新戦略の一環として、OMVは精製・販売事業を欧州における持続可能な燃料および化学品原料のリーディングカンパニーとすることを目指しており、2030年までに持続可能な燃料および化学品原料の生産量を年間150万トンに増やし、そのうち約半分を持続可能な航空燃料が占める計画も含まれている。

【関連記事】OMV、石油・ガスから再生可能燃料・サーキュラーソリューションへのシフト戦略を発表

Lufthansaは、2050年までにCO2収支をニュートラルにすることを目指しており、2030年までにCO2純排出量を半減させるという野望を掲げている(2019年ベース)。同社はすでに欧州最大のSAF顧客であり、最近もShellと180万トンのSAFについて、これまでで業界最大規模のSAF供給契約を締結している。

【参照ページ】
(原文)OMV and Lufthansa Group further strengthen partnership with Sustainable Aviation Fuel
(日本語訳)Lufthansa・OMV、80万トンの持続可能な航空機用燃料の契約に調印

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…

ピックアップ記事

  1. 2025-9-16

    セブン&アイHD、TCFD・TNFD統合開示を公表 財務インパクトの試算と自然資本分析も深化

    9月8日、セブン&アイ・ホールディングスは、「気候・自然関連情報報告書―TCFD・TNFD統合開示…
  2. ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    2025-9-15

    ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-9-12

    ISOとGHGプロトコル、温室効果ガス基準を統合へ 世界共通言語の構築目指す

    9月9日、ISO(国際標準化機構)とGHGプロトコルが、既存のGHG基準を統合し、新たな排出量算定…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る