9月1日、 国際再生可能エネルギー機関(IRENA)、共同設立パートナーのSiemens Energy、およびあらゆる産業分野の13社が、産業脱炭素化のためのグローバル・アライアンスを立ち上げた。本アライアンスは、パリ協定の気候目標を達成するために、ネット・ゼロの野心と産業バリューチェーンの脱炭素化を加速させることを目的としている。
本アライアンスは、インドネシアのバリ島で開催されたIRENAのエネルギー転換に関する投資フォーラムにおいて、IRENAのフランチェスコ・ラ・カメラ事務局長とSiemens Energyのカリム・アミン取締役が出席し、バリ宣言を採択することで正式に発足した。共同設立者のSiemens Energyは、アライアンス設立の主要な推進役であり、アライアンスリーダーシップの共同議長を務める予定である。アライアンスの初会合は、エジプト・シャルムエルシェイクで開催されるCOP27で行われる予定である。
本アライアンスに主要産業が参加することで、グリーン産業化のためのビジネスチャンスを得ることができ、産業界の排出量削減のための戦略策定とベストプラクティスの共有における協力の重要性を強調することができる。世界のGDPの約25%は産業部門によって生産されており、産業部門はまたGHG排出量の約28%を排出している。産業界のステークホルダーがクリーンエネルギーへの移行に伴う課題と機会に最適な形で対処するためには、対話と行動に基づくパートナーシップが不可欠である。このような交流と協力を可能にするマルチステークホルダー・プラットフォームは、地球規模の気候変動対策を加速させることができる。
本アライアンスは、各国のネット・ゼロ目標の早期達成、産業界のバリューチェーンの脱炭素化のための行動の促進、自然エネルギーベースのソリューションと産業界によるその採用についての理解増進のために設立された。また、同アライアンスは官民の産業界の利害関係者による対話を強化し、行動を調整する。
IRENAは、世界地熱アライアンス、SIDSライトハウス、行動連合など、同様のマルチステークホルダー・プラットフォームを主催してきた豊富な経験に基づいて、アライアンスの活動を調整し、促進する予定である。また、IRENA は、産業界の脱炭素化を含む最終消費部門の脱炭素化に関連する幅広い政策、規制、技術、金融に関する技術的専門知識と知識を社内で提供している。
【参照ページ】
(原文)IRENA and Industry Leaders Launch the Alliance for Industry Decarbonization
(日本語訳)IRENAと産業界のリーダー、「産業界の脱炭素化のためのアライアンス」を発足