CMA、アパレル企業のASOS・Boohoo・Asdaのグリーン主張をめぐり調査を実施

7月29日、競争市場庁(CMA)は、英アパレル企業のASOS、Boohoo、George at Asdaが衣料品・靴・アクセサリーなどのファッション製品に関して行ったエコフレンドリーおよびサステナビリティ主張に対して精査を開始した。これは、グリーンウォッシングに関する継続的な調査の一環として行われるものであり、これらの企業の製品が環境にやさしいものとして顧客に販売されていることへの懸念に対応している。

具体的な調査内容は、以下の通りである。

・ASOSの「Responsible edit」、Boohooの「Ready for the Future」、「George for Good」などの衣料品コレクションが、実際よりも環境的に持続可能であるかのような印象を与えている可能性がある。
・各社のエコ商品群に含まれる商品について、生地の素材に関する情報がないなど、顧客に提供される情報が不足している。
・生地認定制度や基準について、認定が特定の製品に適用されるのか、それとも企業の広範な業務に適用されるのかが明確でないなど、誤解を招く可能性のある記述が存在する。

CMAは、3社に対して上記の懸念を示す文書を送付しており、調査を進めるための証拠を得るために情報収集の権限を行使する予定だ。調査がどのように展開されるかは、CMAが提出された証拠に対する評価によって決まる。考えられる結果としては、各社から業務方法を変更する約束を取り付けること、各社を裁判所に提訴すること、あるいはそれ以上の措置を取らずに事件を終結させることが挙げられる。

CMAは、誤解を招くような環境主張に関する幅広い調査を継続しており、他の分野についても順次調査を行っていく予定だ。

【参照ページ】
(原文)ASOS, Boohoo and Asda investigated over fashion ‘green’ claims
(日本語訳)CMA、ファッション企業のASOS・Boohoo・Asdaのグリーン主張をめぐり調査を実施

関連記事

“イベントへのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-16

    SSBJ公開草案の重要ポイント解説:今後の気候変動の情報開示はどう動くか

    2024年3月29日、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)が国内のサステナビリティ開示基準の草案…
  2. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  3. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…

ピックアップ記事

  1. アップルのサプライチェーンの95%、2030年までに100%再生可能エネルギー使用を約束

    2024-4-25

    アップルのサプライチェーンの95%、2030年までに100%再生可能エネルギー使用を約束

    4月17日、アップルは、バリューチェーンの脱炭素化という目標に向けて大きく前進していることを発表し…
  2. 2024-4-24

    ダウとP&G、プラスチック・リサイクル技術の共同開発契約を締結

    3月25日、 米国の化学世界大手であるダウと消費財業界大手のP&Gは、プラスチック・リサ…
  3. 2024-4-24

    住商グループとパートナー企業、太陽光発電パネルの再利用・リサイクル実証実験に着手

    3月28日、住友商事、三井住友ファイナンス&リース(SMFL)、SMFLみらいパートナーズ…

ページ上部へ戻る