5月25日、欧州委員会は代替供給源の確保を目的とした「EUエネルギー・プラットフォーム・タスクフォース」の設立を発表した。同委員会によると、新たなタスクフォースにより、EU加盟国および近隣諸国は今後数年間、代替エネルギー供給を手ごろな価格で利用できるようになる。本タスクフォースは2022年6月1日(水)に業務を開始し、REPowerEU計画に概説されている課題に直ちに取り組む。
本タスクフォースは、3つのユニットで構成される。シムソン委員の政治的監督のもと、これらのユニットは、世界の需要と国際交渉、加盟国および近隣諸国との関係、国際関係を扱うことになる。
また、本タスクフォース欧州委員会のエネルギー総局内に設置され、EUエネルギー・プラットフォームへの支援と供給の多様化を実施する。供給源の多様化は、欧州委員会による「REPowerEU計画」の目標のひとつであり、EUのロシア産化石燃料への依存を2030年より「かなり前に」終わらせることを目標としている。
欧州委員会とEU加盟国は、今年4月、EUエネルギープラットフォームを設立し、EUのガスと水素の購入を支援する自主的な調整機構とすることに合意した。同プラットフォームは、パイプラインガス、液化天然ガス(LNG)および水素の自主的な共同購入を含め、EUのエネルギー供給を確保するための方策を調整することを目的としている。
今月初め、欧州委員会とブルガリアは、欧州南東部の近隣諸国との調整のために、最初の地域タスクフォースを立ち上げた。中欧、北西部、バルト海をカバーするさらなる地域タスクフォースが近々提案される予定である。欧州委員会はREPowerEU計画において、次の段階として、参加国に代わってガス購入の交渉と契約を行う「共同購入メカニズム」の開発を検討することを発表している。
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【参照ページ】
(原文)REPowerEU: Commission establishes the EU Energy Platform Task Force to secure alternative supplies
(日本語訳)REPowerEU 欧州委員会、代替供給源の確保を目的とした「EUエネルギー・プラットフォーム・タスクフォース」を設立