UNEP FIと生物多様性金融財団、生物多様性ポートフォリオ目標に関する協働を開始

UNEP FIと生物多様性金融財団、生物多様性ポートフォリオ目標に関する協働を開始

4月6日、UNEP FIと生物多様性金融財団は、銀行やその他の民間金融機関が科学的根拠に基づく確固たる目標の設定支援に向けた協働開始を発表した。

世界のGDPの半分以上、44兆ドルの経済価値は、自然への依存度が中程度か高いものであり、その自然はますます脅威にさらされている。世界経済フォーラムの「グローバルリスクレポート」では、3年連続で生物多様性の喪失が世界経済への影響度トップ5に挙げられている。生物多様性の損失は、経済的・財政的に大きな影響を及ぼし、企業を支えるサプライチェーンや原材料に大きな影響を与える可能性がある。

金融セクターは、融資や引き受け、投資の決定において生物多様性を考慮することで、経済の安定を確保するために重要な役割を担っている。今回の新しい協力関係は、金融関係者間の能力構築に焦点を当て、金融における生物多様性の指標と測定のための業界全体のガイダンスを提供する。

UNEP FIと生物多様性金融財団は、以下のような協働を行う。

  • 金融機関のための生物多様性ターゲットと測定基準について、事務局レベル・ワーキンググループ間での協力
  • UNEP FIの目標設定に関する既存のガイダンス資料、生物多様性財団の測定アプローチに関するガイダンス、署名機関からの情報に基づいて、生物多様性に関する科学的根拠に基づく目標を支える強固な測定基準と測定技術の適用方法に関するガイダンスを作成
  • 銀行、保険会社、投資家コミュニティ間の交流促進
  • 国連生物多様性条約とその締約国が、民間資金の流れの調整を支援することにより、政府の野心的な政策目標を満たし、自然のために利用できる資源を増加させる強力な生物多様性世界フレームワークを構築・実施する作業の支援

【参照ページ】
(原文)UNEP FI AND FINANCE FOR BIODIVERSITY FOUNDATION BEGIN COLLABORATION ON BIODIVERSITY PORTFOLIO TARGETS
(日本語訳)UNEP FIと生物多様性金融財団、生物多様性ポートフォリオ目標に関する協働を開始

関連記事

“導入事例へのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  2. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…
  3. 2024-3-26

    【さくっと読める】ESGスコアとは。基本的知識を解説。

    今月から、サスティナビリティ情報開示で関心の高いテーマについて、さくっと読める解説コラムを発行して…

ピックアップ記事

  1. アップルのサプライチェーンの95%、2030年までに100%再生可能エネルギー使用を約束

    2024-4-25

    アップルのサプライチェーンの95%、2030年までに100%再生可能エネルギー使用を約束

    4月17日、アップルは、バリューチェーンの脱炭素化という目標に向けて大きく前進していることを発表し…
  2. 2024-4-24

    ダウとP&G、プラスチック・リサイクル技術の共同開発契約を締結

    3月25日、 米国の化学世界大手であるダウと消費財業界大手のP&Gは、プラスチック・リサ…
  3. 2024-4-24

    住商グループとパートナー企業、太陽光発電パネルの再利用・リサイクル実証実験に着手

    3月28日、住友商事、三井住友ファイナンス&リース(SMFL)、SMFLみらいパートナーズ…

ページ上部へ戻る