2月15日、ANAホールディングス(ANAHD)と、アメリカのJoby Aviation(Joby)は、電動エアモビリティeVTOLを活用した日本における新たな運航事業の共同検討に関する覚書の締結を発表した。本覚書には、地上交通における連携等を想定し、トヨタ自動車も参加している。
eVTOLとは、電動モーターで複数の回転翼を回転させ、垂直離着陸できる小型航空機のことである。「空飛ぶクルマ」とも称され、渋滞の緩和や温暖化への対策など、より豊かで持続可能な社会の実現に貢献する新たなモビリティとして世界各国で開発が急ピッチで進められている。Jobyが開発を進めるeVTOLは、電動で低騒音かつ排気ガスがゼロであると同時に、最大航行距離約240㎞超、最高速度約320km/hで航行可能な5人乗り仕様で、都市圏でも便利で快適な新たな移動体験を実現する。
今回のパートナーシップに基づき、航空会社のANAHDと電動航空機(eVTOL)開発および運航サービス開発を進めるJobyの2社は、国内大都市圏を中心とした移動サービスの実現に向けて事業性調査、旅客輸送サービス実現に向けた運航/パイロット訓練、航空交通管理、離着陸ポート等地上インフラ整備、関係各社および国・自治体と新たな制度・法規への対応など、さまざまな側面で共同で検討を実施する。また、地上交通との連携では、トヨタ自動車も参加する予定だ。
また3社は、経済産業省と国土交通省が空飛ぶクルマ(エアモビリティやeVTOLとも呼ばれる)実現に向けて設立した「空の移動革命に向けた官民協議会」のメンバーでもあり、同協議会が推進するプロジェクトの議論にも、共に参加していく予定だ。