S&P DJI、気候変動とパリ協定に沿った一連の新インデックスを発表

S&P DJI、気候変動とパリ協定に沿った一連の新インデックスを発表

11月22日、インデックスプロバイダーのS&P Dow Jones Indices(S&P DJI)は、1.5ºCの地球温暖化シナリオに沿った大企業のパフォーマンスを追跡する「S&P Net Zero 2050 Climate Transition Select Index Series」および「S&P Net Zero 2050 Paris-Aligned Select Index Series」を発表した。

今回の発表は、S&P DJIが昨年発表したS&P Paris-Aligned & Climate Transition Indices (S&P PACT)に続くもので、ストラクチャード商品市場の基礎となるインデックスとして特別に設計された新しいベンチマークによりシリーズを拡張していく。

PACTインデックスは、親ベンチマークを忠実に再現するとともに、欧州委員会の技術専門家グループ(TEG)が定義した気候変動およびパリ協定ベンチマークの基準を満たすように設計されている。気候関連の主な特徴としては、温室効果ガス(GHG)の排出強度を気候変動ベンチマークでは30%以上、パリ協定ベンチマークでは50%以上削減すること、排出強度を年平均7%以上削減すること、気候変動への影響が大きいセクターへのエクスポージャーを持つことなどが挙げられる。

また、このインデックスはESGスクリーニングを適用しており、武器やタバコの事業活動に関与している企業や、国連グローバル・コンパクト原則に違反している企業など、ESGで問題となっている企業には除外項目を適用している。

【参照ページ】S&P Dow Jones Indices Launches Net Zero 2050 Climate Transition and Paris-Aligned Select Indices

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…

ピックアップ記事

  1. 2025-9-16

    セブン&アイHD、TCFD・TNFD統合開示を公表 財務インパクトの試算と自然資本分析も深化

    9月8日、セブン&アイ・ホールディングスは、「気候・自然関連情報報告書―TCFD・TNFD統合開示…
  2. ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    2025-9-15

    ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-9-12

    ISOとGHGプロトコル、温室効果ガス基準を統合へ 世界共通言語の構築目指す

    9月9日、ISO(国際標準化機構)とGHGプロトコルが、既存のGHG基準を統合し、新たな排出量算定…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る