カナダ、カーボンマネジメント戦略を本格推進 ネットゼロ実現へ技術拡大

カナダ政府はネットゼロ実現に向けた包括的なカーボンマネジメント戦略を提示した。本戦略は、CO₂の回収・利用・貯留(CCUS)および大気中からの除去(CDR)を中核とし、排出削減と経済成長の両立を目指すものである。

カーボンマネジメントは、発電所や産業施設から排出されるCO₂の回収に加え、大気中のCO₂を直接回収し再利用または恒久的に貯留する一連の技術群を指す。IPCCおよびIEAは、ネットゼロ達成にはこれら技術の大規模導入が不可欠と指摘している。

カナダは2030年までに温室効果ガス排出量を2005年比で40~45%削減し、2050年までのネットゼロ達成を法制化している。これに向け、2015年以降1500億ドル以上の投資や炭素価格制度を導入し、産業・エネルギー構造の転換を進めている。

本戦略では、重工業の脱炭素化、水素製造、低炭素電力、CO₂利用産業、炭素除去の5分野を重点領域とする。特にセメント、鉄鋼、化学など排出削減が困難な分野において、CCUSが主要な手段と位置付けられる。

また、カナダは豊富な地質貯留能力や技術基盤を背景に、世界の大型プロジェクトの約7分の1を占めるなど先行優位を有する。2030年までに世界で368件のCCUSプロジェクトが稼働し、年間約7.43億トンのCO₂回収能力が見込まれる。

政府は今後、技術革新促進、制度整備、投資誘致、インフラ拡張、人材育成の5つを柱に、数十億ドル規模の産業形成を推進する方針である。

原文:Canada’s Carbon Management Strategy
日本語参考訳:カナダの炭素管理戦略


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