ボーイング社、再生型牧畜による炭素除去クレジット4万トンの購入契約を締結―米国内の草地管理を支援

3月31日、ボーイング社は、テキサス州を拠点とする土壌炭素除去のパイオニアであり再生型牧畜のパートナーでもあるグラスルーツカーボン社(Grassroots Carbon)と、多年度にわたる戦略的なオフテイク契約を締結したと発表した。本合意に基づき、ボーイングは少なくとも4万トンの炭素除去クレジットを購入することになる。これらのクレジットは、米国内の再生型牧畜(regenerative ranching)や改善された草地管理を通じた土壌炭素隔離によって生成されるものであり、航空業界の責任ある成長と、即座に展開可能な自然由来のソリューションを結びつける試みである。本契約は、土壌有機炭素の増加、保水力の向上、生態系の回復力強化を実現する再生型放牧を実践する牧場を支援しながら、検証済みの炭素除去を達成することを目指している。

グラスルーツ・カーボン社が提供するクレジットは、地表から深度1メートルに及ぶ直接的な現場測定と、高度なラボ分析に基づく独自の土壌炭素プログラムによって生成される。この測定結果は独立した第三者機関によって検証・認証されており、全米の健全な土壌に貯留された大気中の炭素を、確立された基準に基づいて正確に評価している。ボーイング社にとって、この購入契約は高品質かつ多様な炭素除去技術をスケールアップさせ、航空業界全体のネット排出量削減目標を支援するための重要な一歩となる。具体的に、ボーイングは取得した炭素除去クレジットを、自社の出張に伴う排出(スコープ3 カテゴリ6)に関連する残留排出の相殺に適用する予定だ。

再生型管理を通じた土壌炭素除去は、米国において最も大規模かつ即座に導入可能な炭素除去の機会の一つとして注目されている。全米に広がる6億5,500万エーカー以上の草地を活用する再生型放牧は、気候変動や経済的な圧力、運用の難化に直面する牧場主を支援しながら、大規模で信頼性の高い炭素除去を実現する道筋を示すものである。この手法は、土壌の質を改善して土地の長期的な生産性を強化すると同時に、検証可能な気候への成果をもたらす。

グラスルーツ・カーボン社はこれまでに、22州、220万エーカー(約89万ヘクタール)を超える米国の草地で牧場主とパートナーシップを築き、累計190万トンのCO2を除去してきた実績を持つ。同社の牧場主優先かつ科学的根拠に基づいたアプローチは、土壌炭素除去が商業的な拡張性と信頼性を兼ね備えていることを証明しており、今回のボーイング社との提携により、航空業界の脱炭素化に向けた新たな選択肢としての地位をさらに強固なものにした。

原文:Boeing Commits to 40,000 Metric Tons of Soil Carbon Removal in Strategic Offtake Agreement with Grassroots Carbon 
日本語参考訳:ボーイング社、グラスルーツ・カーボン社との戦略的オフテイク契約に基づき、4万トンの土壌炭素除去を約束


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