8月6日、ICVCM(The Integrity Council for the Voluntary Carbon Market)は、再生可能エネルギー分野で発行された既存のカーボンクレジットに、高インテグリティのCCPラベルを適用しないと発表した。この決定は、8つのプロジェクト方法論が追加性の要件を満たしていないと判断されたためで、これによりボランタリー・カーボン市場の約32%に影響が及ぶことになる。

具体的には、2億3600万件以上の未償却クレジットが対象となり、これらはCCPラベルを取得できないことが決まった。一方で、メタン漏れ検出に関する新しい方法論が承認され、約1900万件のクレジットがCCPラベルを取得することが見込まれる。

ICVCMの会長、アネット・ナザレス氏は、「サステナブルなカーボン市場を築くためには、厳しい決断が必要である」と述べ、今後の課題に言及した。さらに、既存のカーボンクレジットプロジェクトの設計を改善し、新たな基準を導入することで、再生可能エネルギー分野における資金調達が強化される可能性があると強調した。

【参照ページ】
(原文)Carbon credits from current renewable energy methodologies will not receive high-integrity CCP® label
(日本語参考訳)現在の再生可能エネルギー手法による炭素クレジットは、高信頼性CCP®ラベルを取得できません

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