8月6日、ICVCM(The Integrity Council for the Voluntary Carbon Market)は、再生可能エネルギー分野で発行された既存のカーボンクレジットに、高インテグリティのCCPラベルを適用しないと発表した。この決定は、8つのプロジェクト方法論が追加性の要件を満たしていないと判断されたためで、これによりボランタリー・カーボン市場の約32%に影響が及ぶことになる。

具体的には、2億3600万件以上の未償却クレジットが対象となり、これらはCCPラベルを取得できないことが決まった。一方で、メタン漏れ検出に関する新しい方法論が承認され、約1900万件のクレジットがCCPラベルを取得することが見込まれる。

ICVCMの会長、アネット・ナザレス氏は、「サステナブルなカーボン市場を築くためには、厳しい決断が必要である」と述べ、今後の課題に言及した。さらに、既存のカーボンクレジットプロジェクトの設計を改善し、新たな基準を導入することで、再生可能エネルギー分野における資金調達が強化される可能性があると強調した。

【参照ページ】
(原文)Carbon credits from current renewable energy methodologies will not receive high-integrity CCP® label
(日本語参考訳)現在の再生可能エネルギー手法による炭素クレジットは、高信頼性CCP®ラベルを取得できません

関連記事

“CSAのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2025-2-13

    IFRS財団、新ガイドを発表 気候関連情報の開示を支援

    1月30日、IFRS財団は「IFRS S2に基づく気候関連開示のためのIFRS S1適用ガイド」を…
  2. 2025-2-13

    米国関税措置に対応 日本企業向け相談窓口を開設

    2月2日、日本貿易振興機構(ジェトロ)と経済産業省は、米国の新たな関税措置に対応するため「米国関税…
  3. CSDDDの実践ガイド:ステップを進めるためのヒント集

    2025-2-12

    CSDDDの実践ガイド:ステップを進めるためのヒント集

    2024年7月25日、EUにおいてコーポレート・サステナビリティ・デューデリジェンス指令(CSDD…

““登録02へのリンク"

ページ上部へ戻る