EU、企業のサステナブルレポートに対する新指針を発表

8月7日、欧州委員会は、EUの企業サステナブルレポートに関する実施支援の一環として、新たなFAQ(よくある質問集)を発表した。このFAQは、企業からのフィードバックを考慮し、ルールの適用範囲、適用日、免除に関する具体的な質問に答えている。たとえば、企業がサプライヤーやパートナーからのバリューチェーン情報を収集せずに推定値を使用できる場合についても明確化されている。

欧州委員(金融サービス、金融安定、資本市場担当)のマイレード・マクギネス氏は、「EUは過去6年間にわたり、企業がサステナブルな道を進むよう奨励してきた。今回のFAQは、企業が外部の法務やコンサルティングの助言を求める必要性を減らし、ルールの適用を支援するための重要な指針となる」と述べた。

企業サステナブルレポートルールは、EUのサステナビリティアジェンダと欧州グリーンディールの中核であり、企業が報告すべき社会的・環境的情報に関する規則を強化している。この指令は2023年1月5日に施行され、初回の適用企業は2025年に2024年度分の報告を開始する必要がある。

【参照ページ】
(原文)Commission provides further clarifications on EU corporate sustainability reporting rules
(日本語参考訳)欧州委員会、EU企業の持続可能性報告規則についてさらに説明

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-7-2

    シェルパ、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)理事・小森氏をゲストにウェビナー「ISSBが示すサステナビリティ情報開示の考え方」を実施

    - ISSB基準に関する最新動向から企業価値向上に向けた戦略的情報開示についてまで、講演と対談を通…
  2. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  3. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…

ピックアップ記事

  1. 2025-7-15

    ESRS開示項目66%削減案へEFRAGが草案公表。ダブルマテリアリティ評価も負担軽減

    7月、欧州のサステナビリティ報告基準を策定する欧州財務報告諮問グループ(EFRAG)は、欧州サステ…
  2. ISSB×SASBスタンダード改訂:実務対応の整理とステップガイド

    2025-7-11

    ISSB×SASBスタンダード改訂:実務対応の整理とステップガイド

    2025年7月に公表されたSASBスタンダードの改訂案は、IFRS S2の産業別ガイダンスと連動す…
  3. TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    2025-7-10

    TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    ※本記事は2024年10月の内容にGX-ETSに関する内容を追記し再掲載している。(2025年7月…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る