産業の脱炭素化スタートアップ、Rondo Energyが約87億円を調達

産業の脱炭素化スタートアップ、Rondo Energyが約87億円を調達

8月16日、炭素ゼロの産業用熱ソリューション・プロバイダーであるRondo Energyは、6,000万ドル(約87億円)の資金調達を行ったと発表した。この資金調達の目的は、産業用熱の脱炭素化製品であるヒート・バッテリーの世界展開を加速することである。

2020年に設立されたカリフォルニア州を拠点とするRondo Energyは、産業用熱プロセスからの排出に対処するソリューションを提供している。工業用加熱は、材料を金属やプラスチックなどの製品に変えるために、多くの場合化石燃料由来の大量のエネルギーを使用する。Rondo Energyのヒート・バッテリーは、風力や太陽エネルギーを含む断続的な再生可能エネルギーを連続的な高温の熱に変え、化石燃料焚きボイラーの代替を可能にする。

また、同社のソリューションは、他の技術の数分の一のコストで産業界の脱炭素化を可能にし、グリーン水素や化学電池の半分のコストでエネルギーを蓄えることができるという。

今回の資金調達ラウンドの投資家には、既存投資家のBreakthrough Energy Ventures、Energy Impact Partners、SCG、Titan、気候変動投資家のSDCL Energy Efficiency Income Trust(SEEIT)、John Doerr、産業投資家のMicrosoft’s Climate Innovation Fund、Rio Tinto、SABIC、Aramco Venturesが含まれる。

【参照ページ】
(原文)Rondo Energy Secures $60 Million from Global Giants and Leading Climate Investors to Speed Industrial Decarbonization 
(日本語訳)ロンド・エナジー社、産業界の脱炭素化を加速させるため、世界的大企業や有力気候投資家から6000万ドルを獲得

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…

ピックアップ記事

  1. 2025-9-16

    セブン&アイHD、TCFD・TNFD統合開示を公表 財務インパクトの試算と自然資本分析も深化

    9月8日、セブン&アイ・ホールディングスは、「気候・自然関連情報報告書―TCFD・TNFD統合開示…
  2. ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    2025-9-15

    ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-9-12

    ISOとGHGプロトコル、温室効果ガス基準を統合へ 世界共通言語の構築目指す

    9月9日、ISO(国際標準化機構)とGHGプロトコルが、既存のGHG基準を統合し、新たな排出量算定…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る