Air Products、クリーンエネルギーへの投資コミットメントを増額

7月25日、産業用ガス会社のAir Productsは、クリーンエネルギー・プロジェクトへの資本支出計画を大幅に増やし、2018年から2027年のエネルギー転換の投資目標を40億ドル(約5,500億円)引き上げ、新たに150億ドル(約2兆円)とすることを発表した。

また、2030年のスコープ3排出を3分の1削減する目標や、2050年までに事業活動による炭素排出をネット・ゼロにする誓約など、一連の新しい気候変動への取り組みも明らかにした。ネット・ゼロ達成のために同社が計画している行動には、再生可能エネルギーの利用拡大や、2,000台のトラックを水素燃料電池のゼロ・エミッション車に変更することなどが含まれる。

本発表により、Air Productsは、今後のクリーンエネルギー・プロジェクトに、2027年までにさらに少なくとも40億ドル(約5,500億円)の新規資本を支出またはコミットすることになる。Air Productsによると、クリーンエネルギー設備投資の効果を説明し、現在実行中の水素プロジェクトが大型トラック市場で使用された場合、年間2000万トン以上のCO2排出を回避でき、プロジェクトの寿命期間中には5億トン以上のCO2排出を回避できるという。

Air Productsの新たなスコープ3の目標は、2020年に設定した「Third by ’30」公約に、同社が直接コントロールできない排出量を追加し、2015年を基準として2030年までに排出強度を3分の1に削減することを目指すものである。当初のコミットメントはスコープ1および2の排出を対象としていたが、今後は、同社の上流の燃料およびエネルギー関連活動、販売製品の使用、投資もプログラムに含まれるようになる。

新たな目標に加えて、Air Productsは、企業の環境持続可能性行動と気候変動への対処・抑制という世界的目標との整合性に焦点を当てた主要組織の一つであるScience Based Targets initiative(SBTi)と協力して、化学部門の気候変動対策のための部門別枠組みと方法論を開発することも表明している。

【参照ページ】
(原文)Air Products Announces Additional “Third by ‘30” CO2 Emissions Reduction Goal, Commitment to Net Zero by 2050, and Increase in New Capital for Energy Transition to $15 Billion
(日本語訳)Air Products、クリーンエネルギーへの投資コミットメントを150億ドルへ増額

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