6月1日、WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人評議会)、PRI(責任投資原則)、IFAC(国際会計士連盟)は、ISSB (国際サステナビリティ基準審議会) と米国・EUで進められているサステナビリティ開示に関する規則と基準設定に対し、整合性を求める共同声明を発表した。
本声明は、ISSB、SEC(米国証券取引委員会)、欧州委員会、EFRAG(欧州財務報告諮問グループ)が定めているサステナビリティ開示基準において、開示要件の基盤となる主要な概念・用語・指標を整合させるよう強く要求している。また、規制および基準設定の断片化を回避するよう、各イニシアチブに求めている。
グローバルに一貫性があり、比較可能で、信頼性が高く、保証可能な企業報告システムは、長期にわたって持続的な価値を創造する組織の明確かつ正確なイメージを全てのステークホルダーに提供する上で不可欠である。
相互運用性、すなわち企業がローカル要件とグローバル要件の両方に効果的に応える方法で収集・報告できるようにすることは、国際的に資本を配分する投資家・国境を越えて資本を運営および調達する企業・および企業報告のすべての消費者にサービスを提供する会計専門家を含む、グローバルな資本市場のニーズを満たすのに役立つ。
- 報告主体:資本市場のグローバルなベースラインは、コスト・複雑さ・混乱を軽減するのに役立ち、情報の有用性、比較可能性を高めながら、より持続可能な結果を提供する。
- 投資家:比較可能な財務およびサステナビリティ関連の情報に基づいて資本を配分する投資家にとって、グローバルな一貫性は、投資家の保護、市場の需要の高まり、および持続可能な結果に貢献する投資決定にESGの問題を組み込む能力の問題である。
- 会計士:開示要件を高品質で意思決定に有用な情報に変換する責任を負っているプロの会計士にとって、グローバルな一貫性と整合性は、高品質の持続可能性関連の報告とその保証のための最良の基盤を提供する。
【参照ページ】
(原文)
Leading financial market participants call for stronger alignment of regulatory and standard setting efforts around sustainability disclosure
(日本語訳)
WBCSD・PRI・IFAC、サステナビリティ開示基準の整合性を求める声明発表