3月14日、英雇用・社会問題担当相は、上場企業の社外取締役の男女比の改善を目的としたEUの法律案について、「general approach」に合意した。
男女の比率をよりバランスよくするための国家目標などの施策を導入している国は、取締役の選任・任命に関して、指令の要件を一時的に停止することができる。また、指令で設定された目標に向かってすでに前進している国も同様である。また、理事会は、提案されている2つの目標、すなわち社外取締役の40%または全取締役の33%のどちらを選ぶかは、加盟国次第であることを明確にした。
企業の取締役会における男女平等の拡大に向けて前進はしているものの、その進展にはまだばらつきがある。2021年10月時点で、取締役の30.6%、取締役会長のわずか8.5%が女性であった。対策が講じられている国は、そうでない国よりもはるかに速いペースで進展している。
経済的な意思決定の場に女性の割合が増えることは、経済全体にプラスの波及効果をもたらすと期待されている。さらに、EUの大学新卒者の約6割が女性である。したがって、企業の役員における男女比を改善することは、欧州に数多く存在する優秀な女性の潜在能力を最大限に引き出すことにもつながると考えられる。
【参照ページ】
(原文)Member states adopt a general approach on an EU directive aiming to strengthen gender equality on corporate boards
(日本語訳)企業取締役会における男女平等の強化を目指すEU指令について、加盟国が一般的なアプローチを採択