TNFD、自然関連リスク管理フレームワークのベータ版第一弾を公開

3月15日、自然関連財務開示タスクフォース(TNFD)は、自然関連リスクについての報告を可能にし組織の進化の促進を目的とした開示フレームワークの最初のベータ版のリリースを発表した。

TNFDは、組織が自然関連リスクについて報告し行動するための枠組みを提供することを目的とし、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の成功を踏まえて、2021年6月に発足した。TNFDによると、ベータ版のリリースは、市場が世界経済に対する自然損失のリスクに対処し、自然への影響を軽減することを可能にするための重要なステップになるという。

フレームワークの主要な構成要素は、科学的根拠に基づく概念と定義を含む基礎的ガイダンス、TCFDの気候変動報告へのアプローチに沿った開示勧告、企業や金融機関が自然関連のリスクと機会分析を行うためのガイダンスとなっている。

このフレームワークは、金融サービス・企業・市場サービスプロバイダーなど、幅広い分野と専門領域から選ばれた30名以上の上級管理職で構成されるTNFDタスクフォースによって策定された。また、TNFDはサステナビリティに焦点を当てた国際的な基準設定、企業報告、持続可能な金融の主要組織と連携し、国際サステナビリティ基準委員会(ISSB)が現在策定中のサステナビリティ基準との整合を図るべく、フレームワークの設計を行っている。

【参照ページ】
(原文)TNFD Releases First Beta Version of Nature-related Risk Management Framework for Market Consultation
(日本語訳)TNFD、自然関連リスク管理フレームワークのベータ版第一弾を公開、市場協議へ

関連記事

“CSAセミナー"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. ESGフロントライン:潮流を読む~SEC気候開示規則の弁護を放棄ー規制後退の中で問われる企業の姿勢と対応

    2025-3-31

    ESGフロントライン:潮流を読む~SEC気候開示規則の弁護を放棄ー規制後退の中で問われる企業の姿勢と対応

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  2. 2025-3-27

    【GPIF発表】「優れた統合報告書」と「改善度の高い統合報告書」選定結果

    3月11日、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、国内株式の運用を委託している運用機関に対…
  3. 2025-3-24

    CDP、ESRS報告基準との対照表を発表

    3月18日、欧州財務報告諮問グループ(EFRAG)と国際的な非営利団体であるCDPは、欧州サステナ…

““登録02へのリンク"

ページ上部へ戻る